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エントリーステージ隆起平坦皮膚病変陥凹表面に付着斑充実性表皮内~表皮下非充実性(血管内病変)(血管外病変)外傷・掻破による組織欠損あり外傷・掻破に組織欠損なし角層滲出液・血液・膿・壊死組織0.5cm未満丘疹(小結節)0.5cm以上3cm未満結節3cm以上腫瘤内容が漿液内容が血液内容が膿内容が液体・半固形物真皮以下紅斑圧迫で消退周囲より色が濃い圧迫で不変周囲より色が薄い表皮剝離表皮までよらない真皮以下線状の裂隙亀裂皮膚の菲薄化萎縮鱗屑痂皮水疱血疱膿疱囊腫赤血球による(出血)メラニン,その他による紫斑色素斑白斑びらん潰瘍図1トウヨウ先生による発疹のアルゴリズム本図に含まれない発疹に関しては本文参照のこと。学の入り口にあって入門者にもわかりやすいようロジカルに構成されている。つまり,皮膚疾患を一つも知らない段階でも,発疹の記載は正確にできるよう作られている。例えば,「紅斑」と「紫斑」は硝子圧で消退するか否かで鑑別するが,これは前者が血管内の赤血球(血管拡張や充血),後者が血管外の赤血球(出血)による,というロジックによる。講義の最初にこれを聞いて皮膚科学が論理的なことに感動した者も多いのではないか。全身状態が不良な患者の皮膚が青紫に見えたとして,それがチアノーゼ(紅斑)なのか播種性血管内凝固症候群(disseminated intra-vascular coagulation;DIC)(紫斑)なのかも硝子圧で鑑別できるのだから,実践的な知識でもある。 発疹学がロジカルに構成されているということはアルゴリズムで示すことができる,ということでもある。教科書では「原発疹」「続発疹」に分けて記載することが多いが,皮面に対し,① 平坦なのか,② 隆起しているのか,③ 陥凹しているのか,で分けたほうが理解しやすいだろう。④ 皮面に付着しているものにも発疹名が付いているから,これを含めると分岐は4つになる(図1)。概ね ①② が「原発疹」,③④ は「続発疹」に対応する。図1では示していないが,隆起が一13701701皮膚科の臨床 Vol.65 No.6 2023

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