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ス影,網状影が特徴で,比較的気管支に沿って扇型に広がることが多い(図10)8)。また典型例では肺底胸膜下がスペアされる(subpleural sparing)こともある(図11)9)。小さな淡い粒状影がまばらにみられる(図11)。2.非典型画像 線維化性過敏性肺炎など二次性FNSIPの症例では,併発するUIPや細気管支病変など他の病理像の影響で同定すら困難である。均質な牽引性細気管支拡張を伴うすりガラス影,網状影の領域が同定されるとFNSIPの存在を指摘することとなる(図12)。3.鑑別診断 IPF/UIPとの鑑別は,fibrosing NSIPでは,牽引性気管支拡張を伴い気管支に沿って扇形に広がる網状影,すりガラス影を示し,胸膜直下がスペアされる場合もあるが,IPF/UIPがfibrosing NSIPとまったく同一のCT所見を示すこともあり,fibrosing NSIP所見をみた場合,外科生検の適応がより一層広がる(図13)。上肺野の所見が両者の鑑別に有用でありIPF/UIPでは胸膜から伸二次小葉の辺縁構造細葉辺縁性線維化を示すUIP図9上葉腹側の胸膜から伸びる長短の不整線状影をみる()。臨床放射線 Vol. 68 No. 12 2023小葉辺縁性分布を示すUIP症例図6高分解能CT。胸膜面,小葉間隔壁,気管支肺動脈の不整()を認め,小葉(細葉)辺縁性分布を示している。小葉間隔壁小葉内気管支肺動脈小葉間隔壁細葉辺縁性線維化の模式図UIP小葉内細静脈線維化小葉内細静脈線維化図7剖検肺軟X線。自分の支配する二次小葉以外では 気管支肺動脈()は小葉辺縁構造である。1196図8

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