第2集 生と死
編 |
加我 君孝 / 高本 眞一 |
定 価 |
1,980円 (1,800円+税) |
発行日 |
2002/07/10 |
ISBN |
978-4-307-00432-9 |
B5判・88頁・図数:21枚
“医の原点”は,科学や医学の技術面は大きな進歩をした現代であるが,ヒポクラテスから2500年も経た現在,ますます深く浸透したというより,ますます浅く,昏迷するばかりの様相である。本書は東京大学医学部の学生と職員に対して行われた特別講義シリーズ“医の原点”を集めたものである。著名な著者の一人一人が,力をこめて行った講義に大幅に手を加えたのが本書である。(序より)
1.生と死とユーモア
アルフォンス・デーケン(神父・上智大学文学部教授)
■生と死を考える
「死への準備教育」の意義?「死への準備教育」の四つのレベル?死の四つの側面/クォリティ・オブ・ライフ
を高めるさまざまなアプローチ
■「死への過程」の6段階について
■死への恐怖を和らげる
■自分自身の死を全うする
■癌告知と末期患者とのコミュニケーション
医療従事者の発想の転換/こころのケアの大切さ
■癌は挑戦である
■患者の家族と遺族へのケア〜「悲嘆教育」の重要な役割
悲嘆のプロセスの12段階/「配偶者の死に備える教育」の必要性
■世界のホスピス運動の現状
■医療従事者の燃え尽き症候群とユーモア感覚のすすめ
ユーモアと健康/ユーモアは愛と思いやりのあらわれ/ユーモアと笑いによるコミュニケーション/自己風刺の
ユーモア
■アルフォンス・デーケン主要著作
2.病気について考える
森 亘(元東京大学総長,東京大学名誉教授)
■「考える」ということ
■サイエンスの誕生
■PhysicianとPhysicist
■Physicianの立場
■アートとテクノロジー
■「運命」をどの程度まで甘受するか
■医療の安全
■医療サービス
■個と集団(全体)
3.市民からみた望ましい医療
田辺 功(朝日新聞編集委員)
■患者中心の医療−天動説から地動説へ
変わっていない病院の組織図/「患者の権利」の時代
■インフォームド・コンセント
■日本の自動車と医療
■患者のためになる医療
EBM/薬/医療は何のためか? だれのためか?/愛と笑いで病気を予防・回復 ■講演後の質問に答えて
■医学・医療を志す学生に読んでおいてもらいたい本