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放射線治療 基礎知識図解ノート 第2版
圧倒的な図解と臨床視点で理解できる教科書が新章追加で大改訂!
監 修 | 榮 武二 / 櫻井 英幸 |
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編 集 | 磯辺 智範 / 佐藤 英介 |
定 価 | 7,480円 (6,800円+税) |
発行日 | 2021/03/19 |
ISBN | 978-4-307-07117-8 |
B5判・432頁・図数:290枚・カラー図数:220枚
在庫状況 | あり |
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圧倒的な図解と写真が特徴の教科書『放射線治療 基礎知識図解ノート』が大幅増量! 要望が強かった「物理」「看護」「ハイパーサーミア」を新章として追加し、各章も臨床現場の変化に合わせ、最新情報にアップデートしています。知識ゼロの学生でも、基礎に加えて、臨床でのポイントやテクニックまでこの一冊ですべてわかります。これ以上わかりやすく放射線治療を理解できる教科書はありません。
1章 総論
2章 知っておきたい基礎知識(生物編)
3章 知っておきたい基礎知識(物理編)
4章 外部放射線治療装置
5章 照射関連補助器具
6章 放射線治療計画
7章 線量計測・線量分布 ミニマム基礎知識(X線・電子線)
8章 外部放射線治療法
9章 密封小線源治療法
10章 核医学治療
11章 粒子線治療
12章 ハイパーサーミア
13章 QA・QC
14章 知っておきたい基礎知識(看護編)
15章 部位別 放射線治療の概要と治療法
2章 知っておきたい基礎知識(生物編)
3章 知っておきたい基礎知識(物理編)
4章 外部放射線治療装置
5章 照射関連補助器具
6章 放射線治療計画
7章 線量計測・線量分布 ミニマム基礎知識(X線・電子線)
8章 外部放射線治療法
9章 密封小線源治療法
10章 核医学治療
11章 粒子線治療
12章 ハイパーサーミア
13章 QA・QC
14章 知っておきたい基礎知識(看護編)
15章 部位別 放射線治療の概要と治療法
<監修の序─ 物理的・技術的観点から ─>
放射線治療分野は、近年の飛躍的な技術の進歩により、知識の必要性が、複雑かつ多岐にわたるようになってきました。欧米諸国では、この状況に対応するため、医師、看護師以外の医療技術職として、「Medical Physicist」「Medical Dosimetrist」「Radiation Technician」などの多くの職種に細分化し、明確な分担業務を実現しています。わが国の現状は、世界的に見て非常に特殊な状況になっています。放射線治療計画用CTの撮影、治療計画の立案・修正、線量検証、放射線治療システムの運用、放射線治療装置や関連機器の品質管理などの多くの業務を診療放射線技師が実施し、医学物理士がいる一部の施設でのみ両職種の連携で実施しています。わが国の診療放射線技師・医学物理士には膨大な知識と技術、そして経験が求められます。この領域の人材には、医学の知識はもちろんのこと、医学物理学の範疇に入る放射線物理、放射線生物学、放射線計測、放射線影響、法律、理工学・物理学の基礎といった多くの知識の習得が求められます。これから放射線治療を学びたいと思っている学生さんや若手の医学物理士・診療放射線技師にとって、放射線治療分野は、全体を理解することが難しい分野の1つといえます。
本書は、診療放射線技師養成の教育教材として磯辺智範先生が、長年講義で利用なさってきた内容を、多くの著者の先生方の協力のもとにまとめたものです。診療放射線技師養成の教科書としてはもちろん、医学物理士教育や他の医療職の教育においても役立つように工夫されています。第2版では新たに、「物理の知っておきたい基礎知識」「ハイパーサーミア」「看護の知っておきたい基礎知識」が追加され、多くの分野で成り立っているこの領域で、系統的な知識が得られるような構成になっています。情報を図表化することにより、視覚的に理解が進むように作られており、放射線治療分野の全体的な考え方が身に付きます。コラムや捕捉によって、様々な役立つ知識が豊富に盛り込まれています。説明は箇条書きを主体に記述しており、多くの情報で成り立つこの分野を鳥瞰できるように作られています。
ここにまとめられた情報から更に専門的な領域に立ち入るためには、最新論文などの資料の勉強が必要ですが、系統的理解には本書が活用できます。診療放射線技師・医学物理士を目指す学生さん、若手技師の方はもとより、他の医療従事者の方々にもご活用いただければ幸いです。
2021年2月
筑波大学陽子線医学利用研究センター長
筑波大学附属病院 放射線治療品質管理室長
筑波大学医学医療系 医学物理学 教授
榮 武二
<『放射線治療 基礎知識図解ノート』改訂に添えて─ 臨床的観点から ─>
ベストセラーとなった『放射線治療 基礎知識図解ノート』が、さらにわかりやすく内容を一新するとともに、3つの新たな章を加えて改訂となりました。放射線治療の創世記には、担当する治療医や診療放射線技師により、個々に異なった治療が行われていた時代もありました。当時はエビデンスや情報量が少なく、放射線治療は個人の技に依存する部分が多かったのも事実です。しかし、現在は逆に、情報量が多くなるとともに、真の情報がどこになるのかを探し出すことに多くの時間を費やしてしまいます。適切な放射線治療のためには、放射線腫瘍学による疾患や治療法の理解だけでなく、その基盤となる医学物理学、放射線生物学、放射線管理学、放射線治療技術学、画像診断学、放射線治療看護学などの総合的な学習が必要です。本来は、厚い教科書をいくつも読破しなければいけないのですが、教科書のなかでどこが大切なのかを探し出すのこと時間のかかる大変な作業です。そこで本書の出番となります。本書は、現場の人たちのニーズに合った形で、医療従事者の知りたいことにフォーカスを当てて編集されている点が特徴であり、苦手な分野が少しくらいあっても、一読していただくと、放射線治療の全体像とともに各分野のポイントがつかめる良質の教科書です。
また、時代の変遷とともに、放射線治療は個人の技ではなく、放射線治療という1つのシステムによって、安全性などの医療の質を保障するようになりました。ここでは、治療にかかわるすべての職種の人たちのチーム力が、患者さんのアウトカムに影響を及ぼします。チーム力を高めるには、異なる職種の人たちが、お互いの仕事への理解を深めているかどうかが重要なポイントになると思います。そこで今回はぜひ、技術系の医療従事者の方は、生物学や看護の部分を、看護師の方は技術系の部分のページもめくってみてください。他職種の仕事内容の理解に役立つとともに、良いチームワークにより、さらに良い治療チームに発展すると思います。
初版の序でも述べましたが、本書の優れた特徴は、想像力の豊かな学習ができる点、つまり読者のイメージを引き出すように工夫されている点です。読み進めると、あたかも現場で患者さんの治療を自分で行ったり、介助したりする感覚をつかめると思います。
放射線治療にかかわるすべての職種の人たちに、ぜひ一読をお勧めします。
2021年2月
筑波大学医学医療系 放射線腫瘍学 教授
筑波大学附属病院 陽子線治療センター 部長
櫻井 英幸
<第2版 編集の序─ 視覚的理解をkeyword にした挑戦 ─>
放射線治療の実施にあたっては、基礎医学(解剖、生理、病理など)や放射線科学(放射線物理、放射線計測、放射線生物など)をベースに、治療機器、照射技術、品質管理、治療計画などの臨床的知識と技術が求められるため、多岐にわたって勉強する必要がある。勉強に取り組むうえでまず必要なのは、広範囲を網羅できる教科書である。私が放射線治療を勉強し始めた頃を思い返してみると、放射線科学から臨床まで多くの書籍を購入し、読み漁った記憶が残っている。それらの書籍はどれも、それぞれの分野に特化して深く掘り下げた内容であり、まずは放射線治療の全体像を把握しようしていた当時の私には、必ずしも適しているとはいえなかった。「もっと放射線治療の全体を網羅できる教科書があれば、効率よく勉強できるのでは?」と学生ながらに考えていたものである。初学者にとって必要なのは、基礎や臨床のいずれかに偏ることなく、基礎から臨床までの知識を網羅的に知ることができ、臨床に応用できる基礎知識を修得できる教科書ではないだろうか?ここでいう「臨床に応用できる基礎知識」とは、「学生が臨床実習に臨む前(あるいは、この分野を学ぼうとする初学者)に最低限必要な知識」を意図している。本書はこれを満たすことを念頭において作成した。
従来の教科書は、図・表・画像が少なく冗長な文章を羅列した記載法を使った、いわゆる“読む教科書”が多かった。また、図・表・画像があっても、その説明は不十分で執筆者の意図が伝わりにくい教科書も散見された。本書で、「視覚的理解」をkeywordに、図・表・画像を主体とし、冗長で難解な記述をできる限り排除しながらもわかりやすく十分な解説を付けるというこれまでの教科書にない新たなスタイルの記載法に挑戦した。本書のタイトル通り、基礎知識を図・表・画像で理解し、ノート的に利用できる点が最大の特徴である。本書は、診療放射線技師養成校の学生を主な対象としているが、放射線治療分野での臨床経験が少ない初学者、さらには、医学物理士教育にも役立つ内容となっており、必要にして十分な情報を盛り込んだ放射線治療全体を網羅できる教科書になったと自負している。
最後に、本書改訂版の発刊にあたり、私とともに編集として作業していただいた順天堂大学保健医療学部講師 佐藤英介先生、編集協力として労をとっていただいた群馬県立県民健康科学大学診療放射線学部准教授 高田健太先生、そして、監修の労を賜った筑波大学医学医療系放射線腫瘍学 櫻井英幸教授、ならびに筑波大学陽子線医学利用研究センター長 榮武二教授に感謝申し上げる。また、長期間にわたり編集にご尽力いただいた石黒大介氏をはじめとする金原出版編集部のスタッフの方々に深甚の謝意を表したい。
2021年2月
筑波大学附属病院 放射線治療品質管理室 副室長
筑波大学医学医療系 医学物理学 教授
磯辺 智範
放射線治療分野は、近年の飛躍的な技術の進歩により、知識の必要性が、複雑かつ多岐にわたるようになってきました。欧米諸国では、この状況に対応するため、医師、看護師以外の医療技術職として、「Medical Physicist」「Medical Dosimetrist」「Radiation Technician」などの多くの職種に細分化し、明確な分担業務を実現しています。わが国の現状は、世界的に見て非常に特殊な状況になっています。放射線治療計画用CTの撮影、治療計画の立案・修正、線量検証、放射線治療システムの運用、放射線治療装置や関連機器の品質管理などの多くの業務を診療放射線技師が実施し、医学物理士がいる一部の施設でのみ両職種の連携で実施しています。わが国の診療放射線技師・医学物理士には膨大な知識と技術、そして経験が求められます。この領域の人材には、医学の知識はもちろんのこと、医学物理学の範疇に入る放射線物理、放射線生物学、放射線計測、放射線影響、法律、理工学・物理学の基礎といった多くの知識の習得が求められます。これから放射線治療を学びたいと思っている学生さんや若手の医学物理士・診療放射線技師にとって、放射線治療分野は、全体を理解することが難しい分野の1つといえます。
本書は、診療放射線技師養成の教育教材として磯辺智範先生が、長年講義で利用なさってきた内容を、多くの著者の先生方の協力のもとにまとめたものです。診療放射線技師養成の教科書としてはもちろん、医学物理士教育や他の医療職の教育においても役立つように工夫されています。第2版では新たに、「物理の知っておきたい基礎知識」「ハイパーサーミア」「看護の知っておきたい基礎知識」が追加され、多くの分野で成り立っているこの領域で、系統的な知識が得られるような構成になっています。情報を図表化することにより、視覚的に理解が進むように作られており、放射線治療分野の全体的な考え方が身に付きます。コラムや捕捉によって、様々な役立つ知識が豊富に盛り込まれています。説明は箇条書きを主体に記述しており、多くの情報で成り立つこの分野を鳥瞰できるように作られています。
ここにまとめられた情報から更に専門的な領域に立ち入るためには、最新論文などの資料の勉強が必要ですが、系統的理解には本書が活用できます。診療放射線技師・医学物理士を目指す学生さん、若手技師の方はもとより、他の医療従事者の方々にもご活用いただければ幸いです。
2021年2月
筑波大学陽子線医学利用研究センター長
筑波大学附属病院 放射線治療品質管理室長
筑波大学医学医療系 医学物理学 教授
榮 武二
<『放射線治療 基礎知識図解ノート』改訂に添えて─ 臨床的観点から ─>
ベストセラーとなった『放射線治療 基礎知識図解ノート』が、さらにわかりやすく内容を一新するとともに、3つの新たな章を加えて改訂となりました。放射線治療の創世記には、担当する治療医や診療放射線技師により、個々に異なった治療が行われていた時代もありました。当時はエビデンスや情報量が少なく、放射線治療は個人の技に依存する部分が多かったのも事実です。しかし、現在は逆に、情報量が多くなるとともに、真の情報がどこになるのかを探し出すことに多くの時間を費やしてしまいます。適切な放射線治療のためには、放射線腫瘍学による疾患や治療法の理解だけでなく、その基盤となる医学物理学、放射線生物学、放射線管理学、放射線治療技術学、画像診断学、放射線治療看護学などの総合的な学習が必要です。本来は、厚い教科書をいくつも読破しなければいけないのですが、教科書のなかでどこが大切なのかを探し出すのこと時間のかかる大変な作業です。そこで本書の出番となります。本書は、現場の人たちのニーズに合った形で、医療従事者の知りたいことにフォーカスを当てて編集されている点が特徴であり、苦手な分野が少しくらいあっても、一読していただくと、放射線治療の全体像とともに各分野のポイントがつかめる良質の教科書です。
また、時代の変遷とともに、放射線治療は個人の技ではなく、放射線治療という1つのシステムによって、安全性などの医療の質を保障するようになりました。ここでは、治療にかかわるすべての職種の人たちのチーム力が、患者さんのアウトカムに影響を及ぼします。チーム力を高めるには、異なる職種の人たちが、お互いの仕事への理解を深めているかどうかが重要なポイントになると思います。そこで今回はぜひ、技術系の医療従事者の方は、生物学や看護の部分を、看護師の方は技術系の部分のページもめくってみてください。他職種の仕事内容の理解に役立つとともに、良いチームワークにより、さらに良い治療チームに発展すると思います。
初版の序でも述べましたが、本書の優れた特徴は、想像力の豊かな学習ができる点、つまり読者のイメージを引き出すように工夫されている点です。読み進めると、あたかも現場で患者さんの治療を自分で行ったり、介助したりする感覚をつかめると思います。
放射線治療にかかわるすべての職種の人たちに、ぜひ一読をお勧めします。
2021年2月
筑波大学医学医療系 放射線腫瘍学 教授
筑波大学附属病院 陽子線治療センター 部長
櫻井 英幸
<第2版 編集の序─ 視覚的理解をkeyword にした挑戦 ─>
放射線治療の実施にあたっては、基礎医学(解剖、生理、病理など)や放射線科学(放射線物理、放射線計測、放射線生物など)をベースに、治療機器、照射技術、品質管理、治療計画などの臨床的知識と技術が求められるため、多岐にわたって勉強する必要がある。勉強に取り組むうえでまず必要なのは、広範囲を網羅できる教科書である。私が放射線治療を勉強し始めた頃を思い返してみると、放射線科学から臨床まで多くの書籍を購入し、読み漁った記憶が残っている。それらの書籍はどれも、それぞれの分野に特化して深く掘り下げた内容であり、まずは放射線治療の全体像を把握しようしていた当時の私には、必ずしも適しているとはいえなかった。「もっと放射線治療の全体を網羅できる教科書があれば、効率よく勉強できるのでは?」と学生ながらに考えていたものである。初学者にとって必要なのは、基礎や臨床のいずれかに偏ることなく、基礎から臨床までの知識を網羅的に知ることができ、臨床に応用できる基礎知識を修得できる教科書ではないだろうか?ここでいう「臨床に応用できる基礎知識」とは、「学生が臨床実習に臨む前(あるいは、この分野を学ぼうとする初学者)に最低限必要な知識」を意図している。本書はこれを満たすことを念頭において作成した。
従来の教科書は、図・表・画像が少なく冗長な文章を羅列した記載法を使った、いわゆる“読む教科書”が多かった。また、図・表・画像があっても、その説明は不十分で執筆者の意図が伝わりにくい教科書も散見された。本書で、「視覚的理解」をkeywordに、図・表・画像を主体とし、冗長で難解な記述をできる限り排除しながらもわかりやすく十分な解説を付けるというこれまでの教科書にない新たなスタイルの記載法に挑戦した。本書のタイトル通り、基礎知識を図・表・画像で理解し、ノート的に利用できる点が最大の特徴である。本書は、診療放射線技師養成校の学生を主な対象としているが、放射線治療分野での臨床経験が少ない初学者、さらには、医学物理士教育にも役立つ内容となっており、必要にして十分な情報を盛り込んだ放射線治療全体を網羅できる教科書になったと自負している。
最後に、本書改訂版の発刊にあたり、私とともに編集として作業していただいた順天堂大学保健医療学部講師 佐藤英介先生、編集協力として労をとっていただいた群馬県立県民健康科学大学診療放射線学部准教授 高田健太先生、そして、監修の労を賜った筑波大学医学医療系放射線腫瘍学 櫻井英幸教授、ならびに筑波大学陽子線医学利用研究センター長 榮武二教授に感謝申し上げる。また、長期間にわたり編集にご尽力いただいた石黒大介氏をはじめとする金原出版編集部のスタッフの方々に深甚の謝意を表したい。
2021年2月
筑波大学附属病院 放射線治療品質管理室 副室長
筑波大学医学医療系 医学物理学 教授
磯辺 智範
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