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初期診療Review
外来初診に幅広く対応するために初期診療で必要な知識をまとめた
大学勤務医が一般の医療施設で外来初診に幅広く対応する機会は多い。その際多岐にわたる領域について知っておかねばならない。ところが、専門領域の診療に長く携わると非専門領域の初期診療に疎くなるのは一般的で、日常遭遇する頻度の高いcommon diseasesの診療に不慣れになる。本書は歩行で外来受診する患者の初期対応を想定している。一般初期診療で必要と思われる項目を網羅し、その初期対応で必要な知識をまとめた総説である。
I 症状
1 発熱
1 体温調節と発熱
2 正常体温
3 細菌感染による好中球増多
4 発熱の原因と機序
5 解熱剤の利益、不利益
2 めまい
1 良性発作性頭位めまい症
2 メニエール病
3 前庭神経炎
4 迷路炎
5 前失神
6 その他
3 咽喉頭異常感
4 失神
1 起立性低血圧による失神
2 反射性(神経調節性)失神
3 心原性(心血管性)失神
5 痙攣(成人)
6 頭痛
1 一次性頭痛
2 二次性頭痛
3 頭部神経痛など(特に後頭神経痛)
7 胸痛
1 筋骨格、胸壁の病変
2 心血管疾患
3 呼吸器疾患
4 消化器疾患
5 精神疾患
8 咳
1 急性気管支炎
2 百日咳(成人)
9 腹痛
10 悪心、嘔吐
11 吐血、下血
12 便秘
13 下痢
1 感染性腸疾患
2 器質的腸疾患
3 機能的腸疾患
4 消化吸収障害
5 薬剤
14 血尿
1 無症候性顕微鏡的血尿の取り扱い
2 肉眼的血尿の取り扱い
15 手指・足趾のしびれ
II 疾患
1 消化器
1 食道カンジダ症
2 胃食道逆流症
3 消化性潰瘍
4 機能性ディスペプシア
5 過敏性腸症候群
6 腸閉塞、イレウス
7 胆石症
8 肝炎、肝障害
9 急性膵炎
10 食中毒
11 アニサキス症
12 口内炎、口唇炎 、口角炎
2 呼吸器
1 感冒
2 インフルエンザ
3 細菌性上気道炎
4 伝染性単核球症
5 急性喉頭炎
6 喉頭蓋炎
7 咽頭痛を特徴とする他の疾患
8 肺炎、市中肺炎
9 肺結核
10 非結核性抗酸菌症
11 気管支喘息(成人)
12 COPD(慢性閉塞性肺疾患)
13 間質性肺炎
14 睡眠時無呼吸症候群
3 循環器
1 高血圧
2 不整脈
3 狭心症
4 心不全
4 脳神経
1 脳卒中、脳血管障害
2 てんかん(成人)
5 内分泌
1 糖尿病
2 甲状腺機能異常症
3 副腎疾患
6 血液
1 貧血
2 赤血球増多症
3 出血性疾患
7 脂質・代謝・電解質・ビタミン
1 脂質異常症
2 痛風
3 高カリウム血症、低カリウム血症
4 高ナトリウム血症、低ナトリウム血症
5 高カルシウム血症、低カルシウム血症
6 ビタミン欠乏 、ビタミン過剰
8 アレルギー
1 アナフィラキシー
2 蕁麻疹
3 薬剤アレルギー
4 食物アレルギー
9 感染症
1 風疹
2 麻疹(はしか)
3 破傷風
4 梅毒
5 HIV感染症
10 精神・神経
1 うつ病
2 不眠症
3 認知症
11 眼科
1 緑内障
2 アレルギー性結膜炎
3 感染性結膜炎
4 結膜下出血
12 歯科・口腔
1 口臭
2 顎関節症
13 耳鼻咽喉
1 急性中耳炎(成人)
2 突発性難聴
3 メニエール病
4 鼻副鼻腔炎
5 扁桃(腺)炎
6 アレルギー性鼻炎
7 非アレルギー性鼻炎
14 皮膚
1 接触性皮膚炎
2 帯状疱疹
3 単純疱疹
4 皮膚真菌症
5 昆虫刺症
15 泌尿器
1 尿路感染症
2 尿路結石
3 前立腺肥大症
16 整形外科
1 急性腰痛
2 神経痛
3 骨粗鬆症
17 婦人科
1 子宮筋腫
2 子宮内膜症
3 骨盤内炎症性疾患
4 更年期障害
18 中毒・その他
1 一酸化炭素中毒
2 フグ中毒
3 熱中症
4 乗り物酔い
5 航空機内急病
[付] NSAIDsと鎮痛剤
1 鎮痛剤
2 NSAIDsの作用機序
3 NSAIDsの副作用
4 低用量アスピリン
5 NSAIDsによる喘息発作
6 妊娠、授乳とNSAIDs
7 アセトアミノフェン
8 ピリン系薬剤
1 発熱
1 体温調節と発熱
2 正常体温
3 細菌感染による好中球増多
4 発熱の原因と機序
5 解熱剤の利益、不利益
2 めまい
1 良性発作性頭位めまい症
2 メニエール病
3 前庭神経炎
4 迷路炎
5 前失神
6 その他
3 咽喉頭異常感
4 失神
1 起立性低血圧による失神
2 反射性(神経調節性)失神
3 心原性(心血管性)失神
5 痙攣(成人)
6 頭痛
1 一次性頭痛
2 二次性頭痛
3 頭部神経痛など(特に後頭神経痛)
7 胸痛
1 筋骨格、胸壁の病変
2 心血管疾患
3 呼吸器疾患
4 消化器疾患
5 精神疾患
8 咳
1 急性気管支炎
2 百日咳(成人)
9 腹痛
10 悪心、嘔吐
11 吐血、下血
12 便秘
13 下痢
1 感染性腸疾患
2 器質的腸疾患
3 機能的腸疾患
4 消化吸収障害
5 薬剤
14 血尿
1 無症候性顕微鏡的血尿の取り扱い
2 肉眼的血尿の取り扱い
15 手指・足趾のしびれ
II 疾患
1 消化器
1 食道カンジダ症
2 胃食道逆流症
3 消化性潰瘍
4 機能性ディスペプシア
5 過敏性腸症候群
6 腸閉塞、イレウス
7 胆石症
8 肝炎、肝障害
9 急性膵炎
10 食中毒
11 アニサキス症
12 口内炎、口唇炎 、口角炎
2 呼吸器
1 感冒
2 インフルエンザ
3 細菌性上気道炎
4 伝染性単核球症
5 急性喉頭炎
6 喉頭蓋炎
7 咽頭痛を特徴とする他の疾患
8 肺炎、市中肺炎
9 肺結核
10 非結核性抗酸菌症
11 気管支喘息(成人)
12 COPD(慢性閉塞性肺疾患)
13 間質性肺炎
14 睡眠時無呼吸症候群
3 循環器
1 高血圧
2 不整脈
3 狭心症
4 心不全
4 脳神経
1 脳卒中、脳血管障害
2 てんかん(成人)
5 内分泌
1 糖尿病
2 甲状腺機能異常症
3 副腎疾患
6 血液
1 貧血
2 赤血球増多症
3 出血性疾患
7 脂質・代謝・電解質・ビタミン
1 脂質異常症
2 痛風
3 高カリウム血症、低カリウム血症
4 高ナトリウム血症、低ナトリウム血症
5 高カルシウム血症、低カルシウム血症
6 ビタミン欠乏 、ビタミン過剰
8 アレルギー
1 アナフィラキシー
2 蕁麻疹
3 薬剤アレルギー
4 食物アレルギー
9 感染症
1 風疹
2 麻疹(はしか)
3 破傷風
4 梅毒
5 HIV感染症
10 精神・神経
1 うつ病
2 不眠症
3 認知症
11 眼科
1 緑内障
2 アレルギー性結膜炎
3 感染性結膜炎
4 結膜下出血
12 歯科・口腔
1 口臭
2 顎関節症
13 耳鼻咽喉
1 急性中耳炎(成人)
2 突発性難聴
3 メニエール病
4 鼻副鼻腔炎
5 扁桃(腺)炎
6 アレルギー性鼻炎
7 非アレルギー性鼻炎
14 皮膚
1 接触性皮膚炎
2 帯状疱疹
3 単純疱疹
4 皮膚真菌症
5 昆虫刺症
15 泌尿器
1 尿路感染症
2 尿路結石
3 前立腺肥大症
16 整形外科
1 急性腰痛
2 神経痛
3 骨粗鬆症
17 婦人科
1 子宮筋腫
2 子宮内膜症
3 骨盤内炎症性疾患
4 更年期障害
18 中毒・その他
1 一酸化炭素中毒
2 フグ中毒
3 熱中症
4 乗り物酔い
5 航空機内急病
[付] NSAIDsと鎮痛剤
1 鎮痛剤
2 NSAIDsの作用機序
3 NSAIDsの副作用
4 低用量アスピリン
5 NSAIDsによる喘息発作
6 妊娠、授乳とNSAIDs
7 アセトアミノフェン
8 ピリン系薬剤
はじめに
専門領域の診療に長く携わると、非専門領域の初期診療に疎くなるのは一般的です。例えばアナフィラキシーショックの初期治療で、アドレナリン(ボスミン)を1/3〜1/2アンプル注射(筋注)することを知らない医師は少なくありません。以前に勉強したり経験したりしたのですが、忘れたのです。私自身がそうでした。大学病院で長く消化器外科に従事し、一般診療の機会が乏しくなり、日常遭遇する頻度の高いcommon diseasesの診療に不慣れになりました。腹痛は得意ですが頭痛、胸痛、めまい、不整脈、その他、数多くの初期診療が苦手になりました。大学病院では専門診療科に依頼すれば済むことで、差し迫った必要がなかったためです。
ところが一般の医療施設で診療に携わることになりました。外来初診に幅広く対応するには、いろんなことを知っておかねばなりません。テキストはあるのですが、共著のため項目により内容が不均一で、希望にかなう書籍を見つけることはできませんでした。そこで自分自身でまとめ出版することを思いつきました。
自分のための勉強と、出版のための執筆には、引用文献を含め正確に記載する必要があり、大きな隔たりがあります。40年近い臨床経験を振り返りながら、知りたいことは何か、自問自答しながら執筆を進めました。そのことは知的好奇心を満たすことの繰り返しにもなりました。
本書は歩行で外来受診する患者の初期対応を想定しています。家庭医または総合診療医が念頭にありますが、患者さんの診療に従事する臨床研修医、看護師、他の医療従事者の方々の参考にもなればと思います。
一般初期診療で必要と思われる項目を網羅しましたが、その多くでそれぞれの専門書、研究会・学会がある程、各疾患の内容には奥深いものがあります。本書はその初期対応で必要な知識をまとめた総説です。そしてその知識の多くは、私たちが以前に勉強し、耳にし、実際に経験したりしたもので、本書が復習教材にもなればと思います。タイトルのReviewに総説と復習の意味を込めました。
2018年3月
四谷メディカルキューブ理事長
東海大学客員教授
安田 聖栄
専門領域の診療に長く携わると、非専門領域の初期診療に疎くなるのは一般的です。例えばアナフィラキシーショックの初期治療で、アドレナリン(ボスミン)を1/3〜1/2アンプル注射(筋注)することを知らない医師は少なくありません。以前に勉強したり経験したりしたのですが、忘れたのです。私自身がそうでした。大学病院で長く消化器外科に従事し、一般診療の機会が乏しくなり、日常遭遇する頻度の高いcommon diseasesの診療に不慣れになりました。腹痛は得意ですが頭痛、胸痛、めまい、不整脈、その他、数多くの初期診療が苦手になりました。大学病院では専門診療科に依頼すれば済むことで、差し迫った必要がなかったためです。
ところが一般の医療施設で診療に携わることになりました。外来初診に幅広く対応するには、いろんなことを知っておかねばなりません。テキストはあるのですが、共著のため項目により内容が不均一で、希望にかなう書籍を見つけることはできませんでした。そこで自分自身でまとめ出版することを思いつきました。
自分のための勉強と、出版のための執筆には、引用文献を含め正確に記載する必要があり、大きな隔たりがあります。40年近い臨床経験を振り返りながら、知りたいことは何か、自問自答しながら執筆を進めました。そのことは知的好奇心を満たすことの繰り返しにもなりました。
本書は歩行で外来受診する患者の初期対応を想定しています。家庭医または総合診療医が念頭にありますが、患者さんの診療に従事する臨床研修医、看護師、他の医療従事者の方々の参考にもなればと思います。
一般初期診療で必要と思われる項目を網羅しましたが、その多くでそれぞれの専門書、研究会・学会がある程、各疾患の内容には奥深いものがあります。本書はその初期対応で必要な知識をまとめた総説です。そしてその知識の多くは、私たちが以前に勉強し、耳にし、実際に経験したりしたもので、本書が復習教材にもなればと思います。タイトルのReviewに総説と復習の意味を込めました。
2018年3月
四谷メディカルキューブ理事長
東海大学客員教授
安田 聖栄
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