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乳腺腫瘍学 第4版
乳腺診療に携わる全医療者のための学会編集テキスト、大幅改訂!
編 集 | 日本乳癌学会 |
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定 価 | 8,580円 (7,800円+税) |
発行日 | 2022/06/30 |
ISBN | 978-4-307-20450-7 |
B5判・520頁・図数:92枚・カラー図数:203枚
在庫状況 | あり |
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乳腺診療の進歩に合わせ、ゲノム診療や予防医療などの最新情報を反映するとともに、治療分野では治療法別の構成に加え、AYA世代や高齢者乳癌のように横断的な項目を新設するなど、多角面からのアプローチを意識し、大幅に改訂。乳腺専門医を目指す医師だけでなく、専門医や認定医となった医師、メディカルスタッフや医学生にもより役立つ内容とした。「乳癌取扱い規約」「乳癌診療ガイドライン」の理解を深めるためにも最適の一冊。
『乳腺腫瘍学』の使い方
日本乳癌学会の歩み(1)
日本乳癌学会の歩み(2)
日本乳癌学会の歩み(3)
日本乳癌学会の歩み(4)
日本乳癌学会の歩み(5)
専門医制度と教育システム
乳癌取扱い規約の活用法
乳癌診療ガイドラインの活用法
NCD登録の意義と活用
第1章 乳癌の基礎知識
1 .疫学
2 .乳房と腋窩の解剖と基本的な組織像
A.乳房の発生と解剖
B.正常乳房の組織像
C.腋窩の解剖と領域リンパ節
3 .病理
A.先天異常と発達異常
B.上皮性腫瘍
C.結合織性および上皮性混合腫瘍/線維上皮性腫瘍
D.非上皮性腫瘍
E.その他の組織型
F.その他の病理学的知識
G.乳癌における腫瘍浸潤リンパ球(TIL)
H.がんのバイオロジー評価
I.治療効果の判定基準
J.病理標本の取り扱い
K.がんゲノム検査における標本選択
L.胸水検体などにおけるセルブロック診断
4 .バイオロジー
A.自然史、増殖・進展、がん免疫微小環境
B.癌関連遺伝子
C.相同組換え修復欠損(HRD)
COLUMN 腸内細菌叢研究の話題
5.女性ホルモン環境と乳腺の生理、妊孕性
6 .検診
7 .遺伝性乳癌
第2章 診断
1 .問診・病歴の取り方、視触診
2 .初診時精査の進め方(総論)
3 .画像診断
A.マンモグラフィ(トモシンセシスを含む)
COLUMN 造影マンモグラフィ
B.超音波検査
COLUMN 自動全乳房超音波検査システム
C.MRI
D.PET
E.遠隔転移の画像診断
COLUMN 画像診断におけるAIの利用
4 .細胞診・組織診
A.細胞診・組織診の位置づけ、適応(総論)
B.細胞診
C.針生検(CNB)
D.吸引式組織生検(VAB)
E.外科的生検
F.転移・再発巣の組織生検
5 .リンパ節転移診断
6 .がんゲノムプロファイリング検査(CGP検査)
7 .多遺伝子アッセイ
8 .血中バイオマーカー
A.腫瘍マーカー
B.リキッドバイオプシー
第3章 治療
1 .良性疾患の治療
A.乳腺炎・膿瘍・乳腺症・異型乳管過形成
B.乳管内乳頭腫・乳頭部腺腫
C.線維腺腫・葉状腫瘍・過誤腫
D.乳管拡張症・腫瘍様病変
E.女性化乳房症
F.陥没乳頭
2 .乳癌の治療体系
A.原発乳癌治療のプランニング
B.進行再発乳癌治療のプランニング
3 .外科的治療
A.乳房全切除術
B.乳房温存療法
C.センチネルリンパ節生検
D.腋窩リンパ節郭清
E.鏡視下手術
F.乳房再建術
G.原発乳癌に対する低侵襲療法
H.非手術治療の可能性
I.転移・再発乳癌に対する外科治療
J.周術期管理
K.外科手術に伴う合併症
L.根治術後リハビリテーション
M.原発乳癌術後フォローアップ
N.リンパ浮腫
4 .薬物療法
A.がん薬物療法(総論)
1 化学療法
2 内分泌療法
3 分子標的治療
4 免疫療法
5 PARP阻害薬
6 ジェネリック医薬品とバイオシミラー
7 薬剤耐性
B.周術期化学療法(術前治療の意義)
C.周術期薬物療法の適応と実際:HR陽性HER2陰性乳癌
1 内分泌療法の選択と治療期間
2 化学療法の適応と実際
3 術前内分泌療法の意義と展望
D.周術期薬物療法の適応と実際:HER2陽性乳癌
E.周術期薬物療法の適応と実際:TNBC
F.転移・再発乳癌治療総論(シークエンス)
G.転移・再発乳癌治療:HR陽性HER2陰性乳癌
H.転移・再発乳癌治療:HER2陽性乳癌
I.転移・再発乳癌治療:TNBC
J.臓器別治療
K.代表的な有害事象とその対策(支持療法)
5 .放射線療法
A.乳房部分切除術後の照射
B.乳房全切除術後の照射
C.領域リンパ節への照射(主に乳房部分切除術後)
D.薬物療法と放射線療法のバランス
E.転移・再発病巣に対する放射線療法
F.放射線療法の有害事象
6 .乳癌以外の乳房悪性腫瘍
7 .特殊な病態
A.男性乳癌
B.炎症性乳癌
C.潜在性乳癌
D.AYA世代の乳癌
E.高齢者の乳癌
8 .緩和医療と精神的ケア
A.症状緩和と終末期医療
B.サイコオンコロジー
第4章 医療の質
1 .チーム医療・クリティカルパス
2 .Shared decision making―Informed consent との違い―
3 .クオリティオブライフ/患者報告型アウトカム
4 .サバイバーシップ(乳癌患者のサポート)
5 .医療安全
6 .医療倫理
7 .臨床試験(臨床研究)
8 .臨床試験を読み解くための統計知識
9 .利益相反
10 .医療保障・医療経済
日本乳癌学会の歩み(1)
日本乳癌学会の歩み(2)
日本乳癌学会の歩み(3)
日本乳癌学会の歩み(4)
日本乳癌学会の歩み(5)
専門医制度と教育システム
乳癌取扱い規約の活用法
乳癌診療ガイドラインの活用法
NCD登録の意義と活用
第1章 乳癌の基礎知識
1 .疫学
2 .乳房と腋窩の解剖と基本的な組織像
A.乳房の発生と解剖
B.正常乳房の組織像
C.腋窩の解剖と領域リンパ節
3 .病理
A.先天異常と発達異常
B.上皮性腫瘍
C.結合織性および上皮性混合腫瘍/線維上皮性腫瘍
D.非上皮性腫瘍
E.その他の組織型
F.その他の病理学的知識
G.乳癌における腫瘍浸潤リンパ球(TIL)
H.がんのバイオロジー評価
I.治療効果の判定基準
J.病理標本の取り扱い
K.がんゲノム検査における標本選択
L.胸水検体などにおけるセルブロック診断
4 .バイオロジー
A.自然史、増殖・進展、がん免疫微小環境
B.癌関連遺伝子
C.相同組換え修復欠損(HRD)
COLUMN 腸内細菌叢研究の話題
5.女性ホルモン環境と乳腺の生理、妊孕性
6 .検診
7 .遺伝性乳癌
第2章 診断
1 .問診・病歴の取り方、視触診
2 .初診時精査の進め方(総論)
3 .画像診断
A.マンモグラフィ(トモシンセシスを含む)
COLUMN 造影マンモグラフィ
B.超音波検査
COLUMN 自動全乳房超音波検査システム
C.MRI
D.PET
E.遠隔転移の画像診断
COLUMN 画像診断におけるAIの利用
4 .細胞診・組織診
A.細胞診・組織診の位置づけ、適応(総論)
B.細胞診
C.針生検(CNB)
D.吸引式組織生検(VAB)
E.外科的生検
F.転移・再発巣の組織生検
5 .リンパ節転移診断
6 .がんゲノムプロファイリング検査(CGP検査)
7 .多遺伝子アッセイ
8 .血中バイオマーカー
A.腫瘍マーカー
B.リキッドバイオプシー
第3章 治療
1 .良性疾患の治療
A.乳腺炎・膿瘍・乳腺症・異型乳管過形成
B.乳管内乳頭腫・乳頭部腺腫
C.線維腺腫・葉状腫瘍・過誤腫
D.乳管拡張症・腫瘍様病変
E.女性化乳房症
F.陥没乳頭
2 .乳癌の治療体系
A.原発乳癌治療のプランニング
B.進行再発乳癌治療のプランニング
3 .外科的治療
A.乳房全切除術
B.乳房温存療法
C.センチネルリンパ節生検
D.腋窩リンパ節郭清
E.鏡視下手術
F.乳房再建術
G.原発乳癌に対する低侵襲療法
H.非手術治療の可能性
I.転移・再発乳癌に対する外科治療
J.周術期管理
K.外科手術に伴う合併症
L.根治術後リハビリテーション
M.原発乳癌術後フォローアップ
N.リンパ浮腫
4 .薬物療法
A.がん薬物療法(総論)
1 化学療法
2 内分泌療法
3 分子標的治療
4 免疫療法
5 PARP阻害薬
6 ジェネリック医薬品とバイオシミラー
7 薬剤耐性
B.周術期化学療法(術前治療の意義)
C.周術期薬物療法の適応と実際:HR陽性HER2陰性乳癌
1 内分泌療法の選択と治療期間
2 化学療法の適応と実際
3 術前内分泌療法の意義と展望
D.周術期薬物療法の適応と実際:HER2陽性乳癌
E.周術期薬物療法の適応と実際:TNBC
F.転移・再発乳癌治療総論(シークエンス)
G.転移・再発乳癌治療:HR陽性HER2陰性乳癌
H.転移・再発乳癌治療:HER2陽性乳癌
I.転移・再発乳癌治療:TNBC
J.臓器別治療
K.代表的な有害事象とその対策(支持療法)
5 .放射線療法
A.乳房部分切除術後の照射
B.乳房全切除術後の照射
C.領域リンパ節への照射(主に乳房部分切除術後)
D.薬物療法と放射線療法のバランス
E.転移・再発病巣に対する放射線療法
F.放射線療法の有害事象
6 .乳癌以外の乳房悪性腫瘍
7 .特殊な病態
A.男性乳癌
B.炎症性乳癌
C.潜在性乳癌
D.AYA世代の乳癌
E.高齢者の乳癌
8 .緩和医療と精神的ケア
A.症状緩和と終末期医療
B.サイコオンコロジー
第4章 医療の質
1 .チーム医療・クリティカルパス
2 .Shared decision making―Informed consent との違い―
3 .クオリティオブライフ/患者報告型アウトカム
4 .サバイバーシップ(乳癌患者のサポート)
5 .医療安全
6 .医療倫理
7 .臨床試験(臨床研究)
8 .臨床試験を読み解くための統計知識
9 .利益相反
10 .医療保障・医療経済
日本乳癌学会編の「乳腺腫瘍学」は2012年に初版が上梓され、2016年に第2版が、2020年に第3版が、そして2022年に第4版の発刊を迎えた。発刊の間隔が短くなっているのは、新たな知見の蓄積から腫瘍学の基礎と臨床における変化が著しいことを示唆している。本書は学会認定の教科書であり、教育・研修委員会と執筆者の叡智と熱意の賜物である。
当初は乳腺専門医を目指す医師にとって最低限理解すべき専門知識の習得が出版の狙いであったが、乳癌診療に携わるすべての方の参考書として高い評価をいただいている。本書を通して乳腺疾患全般を網羅的に理解することができる。「乳癌の基礎知識」、「診断」、「治療」、「医療の質」が章ごとに体系的に編纂されている。各項目もコンパクトにまとめられており、初学者にとってもわかりやすい記述を心掛けている。
最近の乳癌に関わるトピックスとして、乳癌のバイオロジーと腫瘍免疫学の理解の深化、遺伝性乳癌卵巣癌症候群における遺伝カウンセリングとリスク低減手術の保険収載、遺伝子パネル検査や多遺伝子アッセイの臨床導入、分子標的療法薬の多様性、BIA-ALCLへの警鐘など挙げられる。乳癌診療をアップデートするためには日々学びの姿勢が肝要だが、本学会では「乳腺腫瘍学」「乳癌取扱い規約」「乳癌診療ガイドライン」「Breast Cancer」を定期的に刊行し、乳癌の基礎と臨床、病期分類と予後・効果予測因子、そして最新のエビデンスと研究成果について周知いただくよう心掛けている。
最後に、本書を通して乳癌診療のさらなる向上と均てん化が達成されますことを願っています。第4版の刊行にご尽力をいただいた教育・研修委員会の委員、日本を代表する各領域の執筆者、出版社の皆様に心から深謝いたします。
2022年5月
日本乳癌学会 理事長 井本 滋
当初は乳腺専門医を目指す医師にとって最低限理解すべき専門知識の習得が出版の狙いであったが、乳癌診療に携わるすべての方の参考書として高い評価をいただいている。本書を通して乳腺疾患全般を網羅的に理解することができる。「乳癌の基礎知識」、「診断」、「治療」、「医療の質」が章ごとに体系的に編纂されている。各項目もコンパクトにまとめられており、初学者にとってもわかりやすい記述を心掛けている。
最近の乳癌に関わるトピックスとして、乳癌のバイオロジーと腫瘍免疫学の理解の深化、遺伝性乳癌卵巣癌症候群における遺伝カウンセリングとリスク低減手術の保険収載、遺伝子パネル検査や多遺伝子アッセイの臨床導入、分子標的療法薬の多様性、BIA-ALCLへの警鐘など挙げられる。乳癌診療をアップデートするためには日々学びの姿勢が肝要だが、本学会では「乳腺腫瘍学」「乳癌取扱い規約」「乳癌診療ガイドライン」「Breast Cancer」を定期的に刊行し、乳癌の基礎と臨床、病期分類と予後・効果予測因子、そして最新のエビデンスと研究成果について周知いただくよう心掛けている。
最後に、本書を通して乳癌診療のさらなる向上と均てん化が達成されますことを願っています。第4版の刊行にご尽力をいただいた教育・研修委員会の委員、日本を代表する各領域の執筆者、出版社の皆様に心から深謝いたします。
2022年5月
日本乳癌学会 理事長 井本 滋
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