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門脈圧亢進症取扱い規約 第4版
9年振りの全面改訂! 国際基準の最新Baveno VIIにも準拠
編 集 | 日本門脈圧亢進症学会 |
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定 価 | 7,480円 (6,800円+税) |
発行日 | 2022/09/10 |
ISBN | 978-4-307-20452-1 |
B5判・224頁・図数:60枚・カラー図数:136枚
在庫状況 | あり |
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第4版では、前版から約10年にわたる研究の進歩をcatch upし、国際基準であるBaveno VIIコンセンサスを取り入れた。内視鏡・超音波・放射線・病理などは多くを最新画像に差し替え、RDIなどの新たな検査法も加えた。目次は、総説、病因・病態、臨床、病理、関連事項の5部に構成し直した。基礎疾患に類洞閉塞症候群(SOS)などの新たな病態を加え、臨床(診断・治療)では具体的な方法を詳細に記載し、Point of no returnなどの病期の捉え方も含めて大幅に加筆した。座右においてほしい充実の一冊となっている。
I.総説
1.門脈系
2.門脈圧
3.側副血行路
4.門脈圧亢進による症候
5.門脈圧亢進症の治療
II.病因・病態
1 門脈圧亢進症の病因
【基礎疾患と閉塞部位】
1.肝硬変(LC)
2.特発性門脈圧亢進症(IPH)
3.先天性肝線維症(CHF)
4.肝外門脈閉塞症(EHO)
5.バッド・キアリ症候群(BCS)
6.類洞閉塞症候群(SOS)
2 門脈圧亢進症の病態
【症候】
1.門脈圧の亢進
2.全身の循環亢進状態
3.局所の循環亢進状態
4.門脈系−大循環系短絡路の発達(P-S shunt)
5.食道・胃静脈瘤
6.異所性静脈瘤
7.肝機能障害
8.脾腫および脾機能亢進症
9.腹水および胸水
10.肝性脳症
11.門脈圧亢進症性胃腸症(PHGE)
12.門脈血栓症
III.臨床
1 病歴
2 自覚所見
3 肝硬変の臨床分類
1.肝硬変の定義と病期別臨床経過
2.cACLD・CSPH の定義とBaveno VI・VII criteria
4 門脈圧亢進による臨床症状
1.消化管出血
2.肝性脳症
3.腹水
4.肝性胸水
5.浮腫
6.皮膚症状
7.神経症状(肝性脳症以外)
8.腎障害
9.呼吸器障害
10.サルコペニア
11.門脈血栓症
12.脾機能亢進症
5 検査所見(画像・内視鏡以外)
1.血液検査所見
2.肝疾患重症度
6 画像検査
1.超音波検査
2.超音波エラストグラフィ
3.コンピュータ断層撮影検査(CT)
4.磁気共鳴画像検査(MRI)
5.MRエラストグラフィ(MRE)
6.血管造影検査
7.血流測定法
8.血圧測定法
9.シンチグラフィ
7 内視鏡検査
1.消化管内視鏡(EGD)(CS)
2.バルーン内視鏡(BE)
3.カプセル内視鏡(CE)
4.超音波内視鏡(EUS)
5.Red Dichromatic Imaging(RDI)およびNarrow Band Imaging(NBI)
6.腹腔鏡
8 治療
1.バルーンタンポナーデ法
2.薬物療法
3.内視鏡的治療
4.バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)
5.BRTO以外のIVR
6.超音波内視鏡的治療
7.手術療法
8.移植療法
9 治療前後の門脈血行動態
1.手術療法
2.IVR
3.内視鏡的治療
10 Point of no return
IV.病理
1 病理組織学的事項
1.肝硬変(LC)
2.特発性門脈圧亢進症(IPH)
3.先天性肝線維症(CHF)
4.肝外門脈閉塞症(EHO)
5.バッド・キアリ症候群(BCS)
6.日本住血吸虫症
7.その他
8.食道・胃静脈瘤
2 病理図譜
V.関連事項
1 臨床研究の進め方
2 レジストリの方法論
3 新しい治療法の保険収載
1.背景
2.医師側の組織について
3.公的価値を評価する主体
4.医療技術が公的価値を見出すための必要条件
5.医療技術評価(HTA)
4 アルコール依存症の診断と治療
1.アルコール依存症の診断
2.日本のアルコール依存症対策
3.治療
付.門脈血行異常症ガイドライン2018 年改訂版
門脈血行異常症の診断のガイドライン
特発性門脈圧亢進症診断のガイドライン
肝外門脈閉塞症診断のガイドライン
バッド・キアリ症候群診断のガイドライン
重症度分類
特発性門脈圧亢進症,肝外門脈閉塞症,バッド・キアリ症候群重症度分類
門脈血行異常症の治療ガイドライン
食道・胃静脈瘤の治療ガイドライン
脾腫,脾機能亢進の治療ガイドライン
バッド・キアリ症候群の狭窄・閉塞部位に対する治療ガイドライン
1.門脈系
2.門脈圧
3.側副血行路
4.門脈圧亢進による症候
5.門脈圧亢進症の治療
II.病因・病態
1 門脈圧亢進症の病因
【基礎疾患と閉塞部位】
1.肝硬変(LC)
2.特発性門脈圧亢進症(IPH)
3.先天性肝線維症(CHF)
4.肝外門脈閉塞症(EHO)
5.バッド・キアリ症候群(BCS)
6.類洞閉塞症候群(SOS)
2 門脈圧亢進症の病態
【症候】
1.門脈圧の亢進
2.全身の循環亢進状態
3.局所の循環亢進状態
4.門脈系−大循環系短絡路の発達(P-S shunt)
5.食道・胃静脈瘤
6.異所性静脈瘤
7.肝機能障害
8.脾腫および脾機能亢進症
9.腹水および胸水
10.肝性脳症
11.門脈圧亢進症性胃腸症(PHGE)
12.門脈血栓症
III.臨床
1 病歴
2 自覚所見
3 肝硬変の臨床分類
1.肝硬変の定義と病期別臨床経過
2.cACLD・CSPH の定義とBaveno VI・VII criteria
4 門脈圧亢進による臨床症状
1.消化管出血
2.肝性脳症
3.腹水
4.肝性胸水
5.浮腫
6.皮膚症状
7.神経症状(肝性脳症以外)
8.腎障害
9.呼吸器障害
10.サルコペニア
11.門脈血栓症
12.脾機能亢進症
5 検査所見(画像・内視鏡以外)
1.血液検査所見
2.肝疾患重症度
6 画像検査
1.超音波検査
2.超音波エラストグラフィ
3.コンピュータ断層撮影検査(CT)
4.磁気共鳴画像検査(MRI)
5.MRエラストグラフィ(MRE)
6.血管造影検査
7.血流測定法
8.血圧測定法
9.シンチグラフィ
7 内視鏡検査
1.消化管内視鏡(EGD)(CS)
2.バルーン内視鏡(BE)
3.カプセル内視鏡(CE)
4.超音波内視鏡(EUS)
5.Red Dichromatic Imaging(RDI)およびNarrow Band Imaging(NBI)
6.腹腔鏡
8 治療
1.バルーンタンポナーデ法
2.薬物療法
3.内視鏡的治療
4.バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)
5.BRTO以外のIVR
6.超音波内視鏡的治療
7.手術療法
8.移植療法
9 治療前後の門脈血行動態
1.手術療法
2.IVR
3.内視鏡的治療
10 Point of no return
IV.病理
1 病理組織学的事項
1.肝硬変(LC)
2.特発性門脈圧亢進症(IPH)
3.先天性肝線維症(CHF)
4.肝外門脈閉塞症(EHO)
5.バッド・キアリ症候群(BCS)
6.日本住血吸虫症
7.その他
8.食道・胃静脈瘤
2 病理図譜
V.関連事項
1 臨床研究の進め方
2 レジストリの方法論
3 新しい治療法の保険収載
1.背景
2.医師側の組織について
3.公的価値を評価する主体
4.医療技術が公的価値を見出すための必要条件
5.医療技術評価(HTA)
4 アルコール依存症の診断と治療
1.アルコール依存症の診断
2.日本のアルコール依存症対策
3.治療
付.門脈血行異常症ガイドライン2018 年改訂版
門脈血行異常症の診断のガイドライン
特発性門脈圧亢進症診断のガイドライン
肝外門脈閉塞症診断のガイドライン
バッド・キアリ症候群診断のガイドライン
重症度分類
特発性門脈圧亢進症,肝外門脈閉塞症,バッド・キアリ症候群重症度分類
門脈血行異常症の治療ガイドライン
食道・胃静脈瘤の治療ガイドライン
脾腫,脾機能亢進の治療ガイドライン
バッド・キアリ症候群の狭窄・閉塞部位に対する治療ガイドライン
第4版序
この取扱い規約には、本学会の歴史が詰まっている。
初版は、本学会初代理事長である故 出月康夫先生により1996年(平成8年)8月に発刊され、その8年後の2004年(平成16年)8月には第2代二川俊二理事長のもと改訂第2版が、さらにその9年後の2013年(平成25年)5月には第4代田尻孝理事長のもとに第3版が、そして同じ9年後の今回2022年(令和4年)9月に第4版の発刊に辿りついた。
小生も第2版からその作成委員(治療)の一人として加えていただき、第3版では治療の委員長として参画させていただいた。
そして今回、規約委員長に本領域への学術的造詣が特に深く国際的視野が広い村島直哉先生を指名させていただき、従来のやや簡潔的な規約本とは構成も異なり、以下の如くリニューアル以上のかなり踏み込んだ斬新な内容の規約本となった。時代の趨勢でEBMに基づくため文献を加えたことから頁数が増え(やや厚くなり)、解剖・病理学的背景に加え、新たな病因・病態(SOS他)と分類、及びPoint of no returnなど病期の捉え方、門脈圧測定ゼロ点補正や新たな検査法をも網羅した診断法(RDI、MRE他)、従来は名称提示にとどめていた治療法の詳細(EUS下GV治療やBRTO変法)や治療効果判定法にとどまらず、果ては臨床研究の進め方、レジストリの方法論、新しい治療法を保険収載に持って行く所作(外保連試案の基礎から医療技術評価提案書作成法)までもが含まれている。
また本学会には、治療に特化した「門脈圧亢進症診療マニュアル」(南江堂)があり、今回ほぼ同時期(2022年9〜10月)に発刊される具体的治療適応に徹した日本肝臓学会との共同制作「門脈圧亢進症診療ガイド」(文光堂)もあるが、それらの根幹に位置づけられるのがこの「門脈圧亢進症取扱い規約 第4版」である。近い将来、ヨーロッパのBaveno VIIに匹敵する内容に発展することも想定し、次版では英語版の新設増刊も検討すべきである。
令和4年7月
日本門脈圧亢進症学会理事長 國分 茂博
---------------------------------------
第4版序
第4版の改訂は、第3版から約10年にわたる研究の進歩をcatch upすることが第一の目的である。また、日本門脈圧亢進症学会として示した規約だけではグローバル化している科学の世界において議論が不可能になっていることをふまえての改訂である。これはつまるところ、Baveno VIIコンセンサスを取り入れることであり、これが第二の目的である。実際、シャント減圧術と内視鏡的治療との優劣はいまだついていない。一方、日本の医学研究には世界に誇る優れた分野がある。それは内視鏡・超音波・放射線・病理といった画像的診断である。その基準的な最新画像を提示し、アトラスとしての機能を有し、利用者の便を図ること,これが第三の目的である。もちろん初版における故 出月教授の序言にあるように、治療法の科学的比較となる共通の基盤を提供するという目的は継承される。
この目的のために、まずは第一線で活躍している執筆者を選ばせていただいた。また、規約の構築を総説、病因・病態、臨床、病理に分け、それぞれに責任編集者を配置し、学問的齟齬のないよう配慮した。さらに類書にはない革新的試みであるが、昨今の社会医学に関する内容を関連事項として追加記載した。加えて、Baveno VIIのfaculty である吉治教授、出月教授の直系である國土教授にご評価をいただき万全を期したのも初めての試みである。
したがって、本書は通読することもできる構成を有している。その意味では、初心者から専門医まで、こと門脈圧亢進症および進行慢性肝疾患の診療に係るすべてのhealth worker にとって頼りになる書になっていると考えている。ぜひ座右においていただき、参考に供していただきたい。
令和4年6月
規約委員会委員長 村島 直哉
この取扱い規約には、本学会の歴史が詰まっている。
初版は、本学会初代理事長である故 出月康夫先生により1996年(平成8年)8月に発刊され、その8年後の2004年(平成16年)8月には第2代二川俊二理事長のもと改訂第2版が、さらにその9年後の2013年(平成25年)5月には第4代田尻孝理事長のもとに第3版が、そして同じ9年後の今回2022年(令和4年)9月に第4版の発刊に辿りついた。
小生も第2版からその作成委員(治療)の一人として加えていただき、第3版では治療の委員長として参画させていただいた。
そして今回、規約委員長に本領域への学術的造詣が特に深く国際的視野が広い村島直哉先生を指名させていただき、従来のやや簡潔的な規約本とは構成も異なり、以下の如くリニューアル以上のかなり踏み込んだ斬新な内容の規約本となった。時代の趨勢でEBMに基づくため文献を加えたことから頁数が増え(やや厚くなり)、解剖・病理学的背景に加え、新たな病因・病態(SOS他)と分類、及びPoint of no returnなど病期の捉え方、門脈圧測定ゼロ点補正や新たな検査法をも網羅した診断法(RDI、MRE他)、従来は名称提示にとどめていた治療法の詳細(EUS下GV治療やBRTO変法)や治療効果判定法にとどまらず、果ては臨床研究の進め方、レジストリの方法論、新しい治療法を保険収載に持って行く所作(外保連試案の基礎から医療技術評価提案書作成法)までもが含まれている。
また本学会には、治療に特化した「門脈圧亢進症診療マニュアル」(南江堂)があり、今回ほぼ同時期(2022年9〜10月)に発刊される具体的治療適応に徹した日本肝臓学会との共同制作「門脈圧亢進症診療ガイド」(文光堂)もあるが、それらの根幹に位置づけられるのがこの「門脈圧亢進症取扱い規約 第4版」である。近い将来、ヨーロッパのBaveno VIIに匹敵する内容に発展することも想定し、次版では英語版の新設増刊も検討すべきである。
令和4年7月
日本門脈圧亢進症学会理事長 國分 茂博
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第4版序
第4版の改訂は、第3版から約10年にわたる研究の進歩をcatch upすることが第一の目的である。また、日本門脈圧亢進症学会として示した規約だけではグローバル化している科学の世界において議論が不可能になっていることをふまえての改訂である。これはつまるところ、Baveno VIIコンセンサスを取り入れることであり、これが第二の目的である。実際、シャント減圧術と内視鏡的治療との優劣はいまだついていない。一方、日本の医学研究には世界に誇る優れた分野がある。それは内視鏡・超音波・放射線・病理といった画像的診断である。その基準的な最新画像を提示し、アトラスとしての機能を有し、利用者の便を図ること,これが第三の目的である。もちろん初版における故 出月教授の序言にあるように、治療法の科学的比較となる共通の基盤を提供するという目的は継承される。
この目的のために、まずは第一線で活躍している執筆者を選ばせていただいた。また、規約の構築を総説、病因・病態、臨床、病理に分け、それぞれに責任編集者を配置し、学問的齟齬のないよう配慮した。さらに類書にはない革新的試みであるが、昨今の社会医学に関する内容を関連事項として追加記載した。加えて、Baveno VIIのfaculty である吉治教授、出月教授の直系である國土教授にご評価をいただき万全を期したのも初めての試みである。
したがって、本書は通読することもできる構成を有している。その意味では、初心者から専門医まで、こと門脈圧亢進症および進行慢性肝疾患の診療に係るすべてのhealth worker にとって頼りになる書になっていると考えている。ぜひ座右においていただき、参考に供していただきたい。
令和4年6月
規約委員会委員長 村島 直哉
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