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食道癌診療ガイドライン 2022年版 第5版
5年ぶりの改訂! 治療アルゴリズムをアップデート!
編 集 | 日本食道学会 |
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定 価 | 3,520円 (3,200円+税) |
発行日 | 2022/09/24 |
ISBN | 978-4-307-20453-8 |
B5判・176頁・図数:19枚・カラー図数:13枚
在庫状況 | あり |
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5年ぶりの改訂となる今版では、新たに臨床病期別の詳細な治療アルゴリズムを策定し、アルゴリズムの分岐点に関与する重要なCQを追加・更新。また、患者の立場に立った益と害のバランスを重視し、CQ策定段階から患者と24もの協力学会へ意見を求め、多角的な視点から議論を重ねた。その他にもStageIVb食道癌に対する化学療法レジメンの表が追加、最新の食道癌取扱い規約第12版の内容が反映され、ますます使いやすくなった食道癌治療に必携の一冊。
食道癌治療のアルゴリズム一覧(取扱い規約第12版に基づく)
Clinical Question一覧
略語集
本ガイドラインで引用されている主な臨床試験
第I章 本ガイドラインの概要
1 本ガイドラインの目的
2 対象利用者
3 対象とする患者
4 利用上の注意
5 第5版ガイドライン改訂出版委員会
6 診療ガイドライン作成方法
7 公聴会と外部評価
8 改訂について
9 広報普及に関する努力(予定を含む)
10 利益相反(COI)と経済的独立性
第II章 疫学・現況・危険因子
1 罹患率・死亡率
2 わが国における食道癌の現況
3 危険因子
食道癌治療のアルゴリズムおよびアルゴリズムに基づいた治療方針
第III章
1 食道癌取扱い規約とTNM(UICC)分類
2 cStage 0、I食道癌治療のアルゴリズム
3 cStage II、III食道癌治療のアルゴリズム
4 cStage IVA 食道癌治療のアルゴリズム
5 cStage IVB 食道癌治療のアルゴリズム
第IV章 内視鏡治療
第V章 外科治療
1 頸部食道癌に対する手術療法
2 胸部食道癌に対する手術療法
3 食道胃接合部癌に対する手術療法
4 周術期管理とクリニカルパス
第VI章 化学療法・放射線療法
1 術前術後補助療法
2 化学放射線療法
1)cStage 0、Iに対する化学放射線療法
2)cStage II、IIIに対する化学放射線療法
3)cStage IVAに対する化学放射線療法
4)化学放射線療法に用いられる放射線量と化学療法
5)根治的化学放射線療法による有害事象
6)根治的化学放射線療法後の局所遺残、再発例に対する救済治療
3 放射線単独療法
第VII章 食道癌根治切除後のフォローアップ/再発に対する治療
1)根治切除後のフォローアップ
2)根治切除後の再発に対する治療
第VIII章 緩和的治療
1 内視鏡ステント
2 大動脈ステントグラフト
第IX章 バレット食道およびバレット癌に対する診療
第X章 附
[附1]Quality Indicator による食道癌診療の実態に関する調査
[附2]占居部位 Location of the lesion
[附3]壁深達度 Depth of tumor invasion(T)
[附4]食道癌の領域リンパ節の名称、番号およびその範囲と境界
[附5]占居部位別領域リンパ節分類
[附6]TNM 分類(1997 年:第5版)
[附7]TNM 分類(2002 年:第6版)
[附8]TNM 分類(2009 年:第7版)
[附9]リンパ節郭清術Lymph node dissection
[附10]食道癌の生存曲線
[附11]第1版〜第4版ガイドライン委員会
索引
Clinical Question一覧
略語集
本ガイドラインで引用されている主な臨床試験
第I章 本ガイドラインの概要
1 本ガイドラインの目的
2 対象利用者
3 対象とする患者
4 利用上の注意
5 第5版ガイドライン改訂出版委員会
6 診療ガイドライン作成方法
7 公聴会と外部評価
8 改訂について
9 広報普及に関する努力(予定を含む)
10 利益相反(COI)と経済的独立性
第II章 疫学・現況・危険因子
1 罹患率・死亡率
2 わが国における食道癌の現況
3 危険因子
食道癌治療のアルゴリズムおよびアルゴリズムに基づいた治療方針
第III章
1 食道癌取扱い規約とTNM(UICC)分類
2 cStage 0、I食道癌治療のアルゴリズム
3 cStage II、III食道癌治療のアルゴリズム
4 cStage IVA 食道癌治療のアルゴリズム
5 cStage IVB 食道癌治療のアルゴリズム
第IV章 内視鏡治療
第V章 外科治療
1 頸部食道癌に対する手術療法
2 胸部食道癌に対する手術療法
3 食道胃接合部癌に対する手術療法
4 周術期管理とクリニカルパス
第VI章 化学療法・放射線療法
1 術前術後補助療法
2 化学放射線療法
1)cStage 0、Iに対する化学放射線療法
2)cStage II、IIIに対する化学放射線療法
3)cStage IVAに対する化学放射線療法
4)化学放射線療法に用いられる放射線量と化学療法
5)根治的化学放射線療法による有害事象
6)根治的化学放射線療法後の局所遺残、再発例に対する救済治療
3 放射線単独療法
第VII章 食道癌根治切除後のフォローアップ/再発に対する治療
1)根治切除後のフォローアップ
2)根治切除後の再発に対する治療
第VIII章 緩和的治療
1 内視鏡ステント
2 大動脈ステントグラフト
第IX章 バレット食道およびバレット癌に対する診療
第X章 附
[附1]Quality Indicator による食道癌診療の実態に関する調査
[附2]占居部位 Location of the lesion
[附3]壁深達度 Depth of tumor invasion(T)
[附4]食道癌の領域リンパ節の名称、番号およびその範囲と境界
[附5]占居部位別領域リンパ節分類
[附6]TNM 分類(1997 年:第5版)
[附7]TNM 分類(2002 年:第6版)
[附8]TNM 分類(2009 年:第7版)
[附9]リンパ節郭清術Lymph node dissection
[附10]食道癌の生存曲線
[附11]第1版〜第4版ガイドライン委員会
索引
第5版 理事長 序
2002年に食道癌治療ガイドラインが磯野可一会長、杉町圭蔵委員長のもとに発刊され、2007年には食道癌診断・治療ガイドラインと名前を変えて幕内博康会長、桑野博行委員長、2012年には安藤暢敏理事長、桑野博行委員長にて第2版、第3版が作成された。2017年には食道癌診療ガイドラインと名前を変えて松原久裕理事長、北川雄光委員長のもとで第4版が作成され、今回5年の期間をおいて再び北川雄光委員長のもとで第5 版が作成される運びとなった。
診療ガイドラインの進化はその名称だけではなく、その制作方法も初期のテキストスタイルからエビデンスに基づくものへと、また治療アルゴリズムとそれに付随するクリニカルクエスチョンに対するシステマティックレビューを中心とした記載へと進化している。この第5版では患者代表がガイドラインの作成に参画していることも特筆すべきである。
この間、学会自体も法人化し、日本医学会に加盟し、開かれた社会的責務の大きいものへと成長している。その最も象徴的なものがこの診療ガイドラインである。診療ガイドラインは学会員だけではなく、年間2万人を超える食道癌患者の診療にあたる医療関係者さらには食道癌患者や家族のよりどころとなるものであり、その存在意義と社会的責務はある意味では学会の存在を超えた大きなものであると言える。
食道癌は代表的な難治がんであるが、高難度な手術、放射線や薬物療法への感受性、重要な周辺臓器、そして高齢かつフレイルなど、病態は極めて多様であり、画一的なガイドラインがなじみにくい癌であるかもしれない。しかし、病態が多様で治療の選択に難渋すればこそ、ガイドラインの記載が重要になってくると言える。本書が臨床の現場でより多くの関係者の役に立つことを期待している。
末筆ながら、作成を担当された食道癌診療ガイドライン検討委員会北川雄光委員長はじめ委員の先生方、そしてシステマティックレビューチーム、患者代表、他多くの協力者の皆様に深謝いたします。
2022年9月
日本食道学会
理事長 土岐 祐一郎
食道癌診療ガイドライン【第5版】
発刊にあたって
2002年に「食道癌治療ガイドライン」が発刊されてから20年が経過し、第4版からは「食道癌診療ガイドライン」と名称を変更して、今般、第5 版を発刊する運びとなりました。第4版に続いて検討委員会委員長を務めさせていただき、多くの皆様のご尽力とご支援により本版を皆様にお届けできますことを大変光栄に存じております。
前版第4版では、その時点で推奨されるガイドライン作成手順に極力準拠して作成することを心がけました。新たに臨床病期別の詳細な治療アルゴリズムを策定するためにアルゴリズムの分岐点に関与する重要なClinical Question(CQ)を抽出しました。診療ガイドライン検討委員会とは独立したシステマティックレビュー(SR)チームによるレポートに基づいてCQ推奨文を作成し、診療ガイドライン検討委員による無記名投票結果を記載することより客観性、透明性のあるガイドライン策定を行うなど大幅な策定方針変更を行い一定の評価をいただきました。
本版第5 版では、患者さんの立場に立った益と害のバランスをさらに重視するために、CQ策定において患者さんにも加わっていただき議論を重ねました。第4 版では、16の関連学会の皆様に協力学会として加わっていただき、ほぼ完成に近づいた診療ガイドライン草案に対するご意見を頂戴しました。今回の第5版ではさらに8学会に加わっていただき、計24の協力学会の皆様に最終段階ではなくCQ策定段階から貴重なご意見をいただきながら作業を進めることと致しました。そうした意味では、本診療ガイドライン作成過程においてより広く様々な角度から食道癌診療のあり方を見つめ直すことができたと考えております。
さて、診療ガイドラインは作成方法や記載内容だけでなく、ガイドラインによって実臨床がどのように変化したかが最も重要な評価対象であると考えています。そこで本委員会では、2019年10月、2020年1月にその時点における重要なQuality Indicator(QI)31項目を策定し、その実施状況調査をNational Clinical Database(NCD)食道癌全国登録施設を対象に行いました。本版ではその結果を収載し、QI実施状況が本版発刊後にどのように変化するかをしっかりと注視して参りたいと存じます。
診療ガイドラインは時代とともにそのあり方も変化します。したがって理想形、完成形を求めることはほぼ不可能であると考えます。そうした観点では、私たち本診療ガイドライン検討委員会委員は現時点でのベストを尽くせたと考えております。
最後に、本診療ガイドライン作成にご尽力いただいた全ての皆様に感謝の意を表し、食道癌診療に関わる臨床医の皆様を通じて、食道癌患者さんの益に少しでも貢献できますよう願って発刊に際してのご挨拶とさせていただきます。
2022年9月
日本食道学会 食道癌診療ガイドライン検討委員会
委員長 北川 雄光
2002年に食道癌治療ガイドラインが磯野可一会長、杉町圭蔵委員長のもとに発刊され、2007年には食道癌診断・治療ガイドラインと名前を変えて幕内博康会長、桑野博行委員長、2012年には安藤暢敏理事長、桑野博行委員長にて第2版、第3版が作成された。2017年には食道癌診療ガイドラインと名前を変えて松原久裕理事長、北川雄光委員長のもとで第4版が作成され、今回5年の期間をおいて再び北川雄光委員長のもとで第5 版が作成される運びとなった。
診療ガイドラインの進化はその名称だけではなく、その制作方法も初期のテキストスタイルからエビデンスに基づくものへと、また治療アルゴリズムとそれに付随するクリニカルクエスチョンに対するシステマティックレビューを中心とした記載へと進化している。この第5版では患者代表がガイドラインの作成に参画していることも特筆すべきである。
この間、学会自体も法人化し、日本医学会に加盟し、開かれた社会的責務の大きいものへと成長している。その最も象徴的なものがこの診療ガイドラインである。診療ガイドラインは学会員だけではなく、年間2万人を超える食道癌患者の診療にあたる医療関係者さらには食道癌患者や家族のよりどころとなるものであり、その存在意義と社会的責務はある意味では学会の存在を超えた大きなものであると言える。
食道癌は代表的な難治がんであるが、高難度な手術、放射線や薬物療法への感受性、重要な周辺臓器、そして高齢かつフレイルなど、病態は極めて多様であり、画一的なガイドラインがなじみにくい癌であるかもしれない。しかし、病態が多様で治療の選択に難渋すればこそ、ガイドラインの記載が重要になってくると言える。本書が臨床の現場でより多くの関係者の役に立つことを期待している。
末筆ながら、作成を担当された食道癌診療ガイドライン検討委員会北川雄光委員長はじめ委員の先生方、そしてシステマティックレビューチーム、患者代表、他多くの協力者の皆様に深謝いたします。
2022年9月
日本食道学会
理事長 土岐 祐一郎
食道癌診療ガイドライン【第5版】
発刊にあたって
2002年に「食道癌治療ガイドライン」が発刊されてから20年が経過し、第4版からは「食道癌診療ガイドライン」と名称を変更して、今般、第5 版を発刊する運びとなりました。第4版に続いて検討委員会委員長を務めさせていただき、多くの皆様のご尽力とご支援により本版を皆様にお届けできますことを大変光栄に存じております。
前版第4版では、その時点で推奨されるガイドライン作成手順に極力準拠して作成することを心がけました。新たに臨床病期別の詳細な治療アルゴリズムを策定するためにアルゴリズムの分岐点に関与する重要なClinical Question(CQ)を抽出しました。診療ガイドライン検討委員会とは独立したシステマティックレビュー(SR)チームによるレポートに基づいてCQ推奨文を作成し、診療ガイドライン検討委員による無記名投票結果を記載することより客観性、透明性のあるガイドライン策定を行うなど大幅な策定方針変更を行い一定の評価をいただきました。
本版第5 版では、患者さんの立場に立った益と害のバランスをさらに重視するために、CQ策定において患者さんにも加わっていただき議論を重ねました。第4 版では、16の関連学会の皆様に協力学会として加わっていただき、ほぼ完成に近づいた診療ガイドライン草案に対するご意見を頂戴しました。今回の第5版ではさらに8学会に加わっていただき、計24の協力学会の皆様に最終段階ではなくCQ策定段階から貴重なご意見をいただきながら作業を進めることと致しました。そうした意味では、本診療ガイドライン作成過程においてより広く様々な角度から食道癌診療のあり方を見つめ直すことができたと考えております。
さて、診療ガイドラインは作成方法や記載内容だけでなく、ガイドラインによって実臨床がどのように変化したかが最も重要な評価対象であると考えています。そこで本委員会では、2019年10月、2020年1月にその時点における重要なQuality Indicator(QI)31項目を策定し、その実施状況調査をNational Clinical Database(NCD)食道癌全国登録施設を対象に行いました。本版ではその結果を収載し、QI実施状況が本版発刊後にどのように変化するかをしっかりと注視して参りたいと存じます。
診療ガイドラインは時代とともにそのあり方も変化します。したがって理想形、完成形を求めることはほぼ不可能であると考えます。そうした観点では、私たち本診療ガイドライン検討委員会委員は現時点でのベストを尽くせたと考えております。
最後に、本診療ガイドライン作成にご尽力いただいた全ての皆様に感謝の意を表し、食道癌診療に関わる臨床医の皆様を通じて、食道癌患者さんの益に少しでも貢献できますよう願って発刊に際してのご挨拶とさせていただきます。
2022年9月
日本食道学会 食道癌診療ガイドライン検討委員会
委員長 北川 雄光
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