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大腿骨近位部骨折 いますぐ役立つ!手術の実際
骨折部位毎に標準的な手術法を丁寧に解説。若手に役立つ実践書!
編 集 | 佐藤克巳 / 吉田健治 |
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定 価 | 7,480円 (6,800円+税) |
発行日 | 2013/10/18 |
ISBN | 978-4-307-25156-3 |
B5判・184頁・図数:197枚
在庫状況 | あり |
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大腿骨近位部骨折は、そのほとんどが手術的に治療され、治療成績が予後に影響するが、骨折部位毎に、その治療法・対応法は異なる。そこで、さまざまな種類の骨折に対応できるよう、エキスパートがコツとピットフォールを解説。総説的・教科書的な内容を敢えて避けて実践的な内容に絞った。大腿骨近位部に生じうる5つの骨折、大腿骨骨頭骨折、大腿骨頚部骨折、大腿骨頚基部骨折、大腿骨転子部骨折、大腿骨転子下骨折を取り上げた。
腿骨近位部骨折は、人口の高齢化を背景として骨粗鬆症を基盤とした高齢者に多発する骨折であり、機能的・生命的予後が問題視されている。ほとんどの症例は手術的に治療され、その成績が予後に影響する。最近では、骨折形態がより詳細に分析され、骨折形態に応じた繊細な技術が要求されるようになってきている。骨折の分類も従来の視点にとらわれず、CTを用いた新しい分類法が考案されつつある。骨脆弱性を基盤としているため、骨頭骨折や転子下骨折も転倒などの低エネルギ−で生じることが散見される。しかし、骨頭骨折や転子下骨折は高エネルギ−外傷によるものが多く、頚部骨折や転子部骨折とは異なった取り組みを意識する必要がある。本書ではさまざまな種類の外傷に対応できるように、豊富な経験を持つエキスパ−トの先生にそのコツとピットフォ−ルについての記載をお願いした。
最近の整形外科の領域では、外傷治療の重要性が改めて認識されはじめてきており、基本的な手術手技をマスタ−し、いかにスム−ズに手術を行うことができるかが極めて重要になってくる。本書では、総説的、教科書的な内容は敢えて取り上げず、若い整形外科医に向けた、臨床ですぐに役立つ実践的な内容の書籍を目指した。骨折としては、大腿骨近位部に生じ得る5つの骨折を取り上げた。内容は、大腿骨骨頭骨折、大腿骨頚部骨折、大腿骨頚基部骨折、大腿骨転子部骨折、大腿骨転子下骨折である。それぞれの骨折において分類と診断、手術法を大きな柱とし、図・写真を多数用いて若い整形外科医にとって分かりやすく、魅力的な書籍が出来上がった。執筆者として、臨床の第一線で活躍中の、手術を積極的に行っている先生方に参加していただいた。骨折部位に応じて適応となる標準的な手術法が懇切丁寧に記載されているので、手術を準備されているときには、手術前にぜひ参考にしていただきたい一冊である。
(『序』より)
腿骨近位部骨折は、人口の高齢化を背景として骨粗鬆症を基盤とした高齢者に多発する骨折であり、機能的・生命的予後が問題視されている。ほとんどの症例は手術的に治療され、その成績が予後に影響する。最近では、骨折形態がより詳細に分析され、骨折形態に応じた繊細な技術が要求されるようになってきている。骨折の分類も従来の視点にとらわれず、CTを用いた新しい分類法が考案されつつある。骨脆弱性を基盤としているため、骨頭骨折や転子下骨折も転倒などの低エネルギ−で生じることが散見される。しかし、骨頭骨折や転子下骨折は高エネルギ−外傷によるものが多く、頚部骨折や転子部骨折とは異なった取り組みを意識する必要がある。本書ではさまざまな種類の外傷に対応できるように、豊富な経験を持つエキスパ−トの先生にそのコツとピットフォ−ルについての記載をお願いした。
最近の整形外科の領域では、外傷治療の重要性が改めて認識されはじめてきており、基本的な手術手技をマスタ−し、いかにスム−ズに手術を行うことができるかが極めて重要になってくる。本書では、総説的、教科書的な内容は敢えて取り上げず、若い整形外科医に向けた、臨床ですぐに役立つ実践的な内容の書籍を目指した。骨折としては、大腿骨近位部に生じ得る5つの骨折を取り上げた。内容は、大腿骨骨頭骨折、大腿骨頚部骨折、大腿骨頚基部骨折、大腿骨転子部骨折、大腿骨転子下骨折である。それぞれの骨折において分類と診断、手術法を大きな柱とし、図・写真を多数用いて若い整形外科医にとって分かりやすく、魅力的な書籍が出来上がった。執筆者として、臨床の第一線で活躍中の、手術を積極的に行っている先生方に参加していただいた。骨折部位に応じて適応となる標準的な手術法が懇切丁寧に記載されているので、手術を準備されているときには、手術前にぜひ参考にしていただきたい一冊である。
(『序』より)
第1章 総論
◆大腿骨近位部骨折治療の歴史的変遷
1)治療の歴史
2)代表的な術式別の歴史
◆大腿骨近位部骨折周術期の合併症
1)SSI(surgical site infection)
2)VTE(venous thromboembolism)
第2章 大腿骨骨頭骨折
◆分類と診断
1)分類
2)診断
◆治療法―内固定術
1)手術法の決定
2)観血的治療法
3)前方脱臼
4)術中・術後の合併症
5)荷重開始時期
◆治療法―人工骨頭置換術+THA(後方進入法)
1)適応
2)術前準備
3)手術
4)術中・術後合併症
5)治療に難渋した症例
第3章 大腿骨頚部骨折
◆分類と診断
1)分類
2)診断
◆治療法―内固定術
A.CCS
1)手術適応・術前計画
2)整復の指標
3)整復法・手術体位
4)CCS手術手技
5)術後後療法
6)術中・術後合併症
7)症例供覧
B.SHS+CCSおよびツインフック
1)内固定法
2)術前計画
3)抗血小板薬、抗凝固薬、血管拡張薬の休薬
4)麻酔
5)手術体位と整復法
6)術前洗浄
7)手術進入路
8)SHS+CCS(sliding hip screw and cannulated cancellous screw)の手術手技
9)ツインフック(Twin Hook)の手術手技
10)術中・術後の合併症
11)荷重開始時期
12)治療に難渋した症例
C.Hansson pin
1)骨接合を基準とした骨折型による治療方針の相違点
2)整復方法
3)Hansson pin固定位置
4)術前マーキング
5)経皮法手術手技
6)リバースドリリングテクニック
7)術後転子下骨折を起こさないための注意点
8)後療法
◆治療法―人工骨頭置換術(direct lateral approach)
1)手術適応
2)術前準備
3)手術手技
4)術中・術後合併症
5)症例提示
6)考察
第4章 大腿骨頚基部骨折
◆分類と診断
1)分類と定義
2)診断
◆治療法―内固定術
A.SHS
1)術前準備
2)麻酔
3)手術体位
4)手術手技
5)術中・術後の合併症
6)後療法
7)治療難渋例
B.SFN
1)術前の準備(検査・術前計画)
2)麻酔・手術体位・整復方法
3)手術手技
4)術中・術後の合併症
5)荷重開始時期
第5章 大腿骨転子部骨折
◆分類と診断
1)大腿骨転子部骨折の分類
2)従来の分類:正面像一次元分類
3)側面像を加味した二次元分類
4)筆者らが提案する新分類AP3×ML3分類
5)安定型・不安定型骨折の定義
6)大腿骨転子部骨折の診断
◆治療法―内固定術
A.SFN
1)SFNの特徴
2)SFNの適応
3)術前の準備(術前計画・麻酔)
4)手術体位・牽引台での整復
5)手術手技
6)術中の整復法
7)後療法・荷重開始時期
8)術中・術後の合併症
9)治療に難渋した例(症例提示)
B.SHS
1)入院から手術までの準備
2)骨折の分類
3)手術
4)後療法
5)手術による合併症
6)困難であった症例
C.sliding hip screw(SHS)に種々のインプラントを併用する方法
1)大腿骨転子部骨折に対する術前評価・処置
2)SHSと各種インプラントの併用手術
3)大腿骨転子部骨折に対する骨接合術について
第6章 大腿骨転子下骨折
◆分類と診断
1)定義
2)病態生理と治療法選択
3)分類と診断
4)atypical fracture(非定型骨折)の診断と対応
◆治療法―内固定術
A.SFN・Long Gamma Nail
1)術前準備(麻酔と術前計画)
2)手術体位・手術手技
3)術中整復
4)荷重開始
5)術中・術後合併症
6)治療に難渋した症例
B.Ender法
1)Ender釘について
2)Ender釘による内固定方法
3)Ender法の手技の実際
4)術後
5)治療に難渋した症例
◆大腿骨近位部骨折治療の歴史的変遷
1)治療の歴史
2)代表的な術式別の歴史
◆大腿骨近位部骨折周術期の合併症
1)SSI(surgical site infection)
2)VTE(venous thromboembolism)
第2章 大腿骨骨頭骨折
◆分類と診断
1)分類
2)診断
◆治療法―内固定術
1)手術法の決定
2)観血的治療法
3)前方脱臼
4)術中・術後の合併症
5)荷重開始時期
◆治療法―人工骨頭置換術+THA(後方進入法)
1)適応
2)術前準備
3)手術
4)術中・術後合併症
5)治療に難渋した症例
第3章 大腿骨頚部骨折
◆分類と診断
1)分類
2)診断
◆治療法―内固定術
A.CCS
1)手術適応・術前計画
2)整復の指標
3)整復法・手術体位
4)CCS手術手技
5)術後後療法
6)術中・術後合併症
7)症例供覧
B.SHS+CCSおよびツインフック
1)内固定法
2)術前計画
3)抗血小板薬、抗凝固薬、血管拡張薬の休薬
4)麻酔
5)手術体位と整復法
6)術前洗浄
7)手術進入路
8)SHS+CCS(sliding hip screw and cannulated cancellous screw)の手術手技
9)ツインフック(Twin Hook)の手術手技
10)術中・術後の合併症
11)荷重開始時期
12)治療に難渋した症例
C.Hansson pin
1)骨接合を基準とした骨折型による治療方針の相違点
2)整復方法
3)Hansson pin固定位置
4)術前マーキング
5)経皮法手術手技
6)リバースドリリングテクニック
7)術後転子下骨折を起こさないための注意点
8)後療法
◆治療法―人工骨頭置換術(direct lateral approach)
1)手術適応
2)術前準備
3)手術手技
4)術中・術後合併症
5)症例提示
6)考察
第4章 大腿骨頚基部骨折
◆分類と診断
1)分類と定義
2)診断
◆治療法―内固定術
A.SHS
1)術前準備
2)麻酔
3)手術体位
4)手術手技
5)術中・術後の合併症
6)後療法
7)治療難渋例
B.SFN
1)術前の準備(検査・術前計画)
2)麻酔・手術体位・整復方法
3)手術手技
4)術中・術後の合併症
5)荷重開始時期
第5章 大腿骨転子部骨折
◆分類と診断
1)大腿骨転子部骨折の分類
2)従来の分類:正面像一次元分類
3)側面像を加味した二次元分類
4)筆者らが提案する新分類AP3×ML3分類
5)安定型・不安定型骨折の定義
6)大腿骨転子部骨折の診断
◆治療法―内固定術
A.SFN
1)SFNの特徴
2)SFNの適応
3)術前の準備(術前計画・麻酔)
4)手術体位・牽引台での整復
5)手術手技
6)術中の整復法
7)後療法・荷重開始時期
8)術中・術後の合併症
9)治療に難渋した例(症例提示)
B.SHS
1)入院から手術までの準備
2)骨折の分類
3)手術
4)後療法
5)手術による合併症
6)困難であった症例
C.sliding hip screw(SHS)に種々のインプラントを併用する方法
1)大腿骨転子部骨折に対する術前評価・処置
2)SHSと各種インプラントの併用手術
3)大腿骨転子部骨折に対する骨接合術について
第6章 大腿骨転子下骨折
◆分類と診断
1)定義
2)病態生理と治療法選択
3)分類と診断
4)atypical fracture(非定型骨折)の診断と対応
◆治療法―内固定術
A.SFN・Long Gamma Nail
1)術前準備(麻酔と術前計画)
2)手術体位・手術手技
3)術中整復
4)荷重開始
5)術中・術後合併症
6)治療に難渋した症例
B.Ender法
1)Ender釘について
2)Ender釘による内固定方法
3)Ender法の手技の実際
4)術後
5)治療に難渋した症例