目でみる 臨床視覚電気生理学検査の進めかた
視覚障害者や乳幼児の視機能検査に有効な電気生理学的検査の決定版!
著 者 |
小口 芳久 |
定 価 |
3,960円 (3,600円+税) |
発行日 |
2010/04/20 |
ISBN |
978-4-307-35139-3 |
B5判・66頁
臨床視覚電気生理学的検査では、主にERG(網膜電図)が網膜の検査、VEP(視覚誘発電位)が視神経・視中枢の他覚的検査として利用される。「電気生理学」というと取っつきにくく敬遠されがちだが、網膜、視神経、大脳視中枢などの解剖、機能に関する基礎的知識があれば決してむずかしい分野ではない。本書ではイラストをみて理解できるように編集され、実際の記録例や検査時の注意点やコツについても記載している。
I.臨床視覚電気生理学的検査に必要な視覚系の構造と機能
1.網膜
2.視神経乳頭
3.視路
1.視神経
2.視交叉
3.視索
4.外側膝状体
5.視放線
6.大脳視皮質
4.視覚連合野
II.視機能の検査法
1.自覚的検査
1.視力検査
(1)小数視力:最小可視角の逆数
(2)分数視力
(3)log MAR(Minimal Angle of Resolution)
2.色覚検査
3.光覚検査
4.視野検査
(1)ゴールドマン視野計
(2)ハンフリー(Humphrey)自動視野計
5.両眼視機能検査
2.視機能の他覚的検査
1.網膜電図(ERG:Electroretinogram)
(1)網膜電図の基礎知識
i.ERG発生の起源
ii.網膜を支配する血管系とERGの各成分との関係
iii.正常ERGと異常ERG
iv.ERG検査で何がわかるか
(2)網膜電図記録の実際
(3)錐体系・杆体系を分離するERGの記録
(4)ISCEVのプロトコールERG
(5)多局所ERGの臨床例
(6)皮膚電極によるERG
2.眼球電図(EOG:Electrooculogram)
(1)眼球電図(EOG)の基礎知識
(2)網膜色素上皮細胞層の機能検査
(3)眼球運動の記録
3.視覚誘発電位(VEP:Visually evoked potential)
(1)VEP検査の目的
(2)VEP検査方法
(3)VEPの判定
4.VEP・ERG同時記録とその臨床応用
VEP・ERG同時記録が診断、術前検査に有効であった症例
(1)全網膜剥離の症例
(2)視神経萎縮が疑われた加齢性白内障
(3)片眼の加齢性白内障
索引