視能矯正学 第3版
視能訓練士国家試験に準拠。待望の改訂版!
編 集 |
丸尾 敏夫 |
定 価 |
12,100円 (11,000円+税) |
発行日 |
2012/11/10 |
ISBN |
978-4-307-35152-2 |
B5判・480頁
本書は視能訓練士法の改正を機に平成5年に初版が企画され、平成10年には改訂を行った。その後、眼科用語と日本薬局方が改められ、平成20年には用語を新しくした増補版を発行した。第3版となる今回は平成25年版の視能訓練士国家試験出題基準に準拠し、さらに最新の知識を盛り込んだ。特に斜視・弱視および小児眼科に関する記述を一新し、参考書として標準的なものを目指した。視能訓練士を目指す方々は必読の成書である。
『第3版 序』より
視能訓練士法の改正を機に平成5年本書の初版が企画され、平成10年には改訂を行った。その後、眼科用語と日本薬局方が改められたので、平成20年用語を新しくした増補版を発行した。
今回は、分担執筆者に見直して頂いたが、特に視覚生理学には加筆をお願いし、小児眼科学および眼科薬理学については書き換えてもらった。この20年近くの間に、執筆者の中には亡くなられた方や病に臥せられている方がおられるので、その分は編集者が担当した。
このようにして改訂第3版発行の運びとなったが、前の版に比較すると新鮮で、現行の視能矯正学の教科書あるいは斜視・弱視および小児眼科に関する参考書として標準的なものと言えるであろう。ただ、視能訓練士国家試験出題基準(平成25年版)にある医療関連職種として具有すべき基礎的知識、法律、眼科一般検査、成人眼科学についての記述は不十分なので、これらは他の成書で補って頂きたい。
また、視能訓練士の業務は視能訓練士法成立当時と現在とは大きく異なっているのに、実際の国家試験には依然として出題されている事項については、あえて本書に記載してある。その現実的でない事項とは、視能訓練士法にある医師の具体的指示が必要とされる矯正訓練である。抑制除去訓練法は、適応を誤ると術後に頑固な複視を生じる症例があり、間欠性外斜視では禁忌と考えられ、異常対応訓練法は適応となる症例はほとんどなく、眩惑刺激法と残像法とは久しく行われていない。賢明な読者はこの点をご理解の上本書を利用して欲しい。
Part 1 視器の解剖・生理
1.視器の組織・解剖名称
2.眼球の解剖学的計測値
3.眼球の組織構造
4.外眼筋の解剖
5.眼球の血管系
6.神経系の基礎構造
7.脳の部位・脳神経・大脳皮質と機能局在
8.視覚伝導系
9.眼運動系
10.眼の自律神経系
Part 2 視覚生理学
1.視覚生理学の基礎
2.光覚
3.色覚
4.形態覚
5.視野
6.眼の電気生理
7.眼の超音波検査
Part 3 生理光学
1.眼球光学系
2.屈折・調節の異常
3.屈折・調節の検査
4.屈折・調節の矯正
Part 4 小児眼科学
小児眼疾患
Part 5 眼科薬理学
1.自律神経系作用薬物
2.中枢神経系作用薬物
3.末梢神経系作用薬物
4.副腎皮質ステロイド薬
5.抗生物質
6.その他
Part 6 神経眼科学
1.瞳孔の異常
2.核上性眼球運動異常
3.視神経・外側膝状体・皮質の疾患
Part 7 視能矯正学総論
1.外眼筋の作用と眼球運動
2.輻湊・開散と調節,AC/A比
3.両眼視の発達とその障害
4.斜視総論
5.弱視総論
Part 8 視能矯正学各論
1.斜視の検査
2.斜視の各型
3.斜視の治療
4.弱視の検査
5.弱視の分類
6.心因性視覚障害
7.弱視の治療法
8.眼振
Part 9 視覚障害者のための視覚的補助具
1.弱視眼鏡
2.弱視用拡大テレビ
Part 10 眼底写真撮影
Part 11 臨床心理学
1.小児心理の特性
2.病院における小児の心理
3.患者の心理
4.視能訓練と小児の心理
Part 12 用語