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現代の眼科学 第13版
初学者のための眼科学スタンダードテキスト!
監 修 | 所 敬 |
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編 集 | 吉田 晃敏 / 谷原 秀信 |
定 価 | 7,920円 (7,200円+税) |
発行日 | 2018/02/10 |
ISBN | 978-4-307-35168-3 |
B5判・414頁・カラー図数:518枚
在庫状況 | あり |
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初学者を対象とした眼科学のテキスト。クオリティの高い写真や図表を活用し、効率的かつ直感的に眼科学の全体を理解できる。面白く読めてためになる選りすぐりのCOLUMN、TOPICSも充実。医師国家試験の過去問題も掲載し、試験対策にも最適な一冊。
第1章 解剖・生理・発生
1 視覚器の構成
2 眼球
3 視路
4 眼球付属器
5 眼の血管系
6 眼の生理
7 眼の器官発生
第2章 眼科診療の手順
1 眼疾患の問診の取り方,進め方
2 主訴から考えられる眼疾患
3 眼科診察と検査法の進め方
4 小児の眼科検査
5 救急受診時の初期対応
第3章 視機能とその検査
1 視力
2 視野
3 色覚
4 光覚
5 眼の屈折
6 調節
7 輻湊および開散
8 眼精疲労
9 瞳孔
10 ロービジョン
第4章 眼瞼疾患
1 眼瞼の構造
2 形態の異常
3 眼瞼の炎症
4 眼瞼の腫瘍
第5章 涙器疾患
1 涙器の構造と生理
2 涙器疾患の検査
3 涙道疾患
4 涙腺疾患
5 涙器の外傷
第6章 結膜疾患
1 結膜の構造
2 結膜の病像
3 アレルギー性結膜疾患
4 ウイルス感染症
5 細菌感染症ほか
6 その他
第7章 角膜・強膜疾患
1 角膜
2 強膜
第8章 ぶどう膜疾患
1 ぶどう膜の構造と機能
2 先天異常
3 ぶどう膜炎
4 腫瘍
5 その他
第9章 網膜硝子体疾患
1 網膜硝子体の解剖・生理
2 検査法
3 眼底疾患の光凝固
4 眼底像
5 主な眼底疾患
6 網膜疾患に対する治療
第10章 水晶体疾患
1 水晶体の構造と生理
2 細隙灯顕微鏡による水晶体の検査
3 白内障
4 水晶体偏位
5 水晶体疾患の手術療法
第11章 緑内障
1 緑内障の定義
2 緑内障性視神経症とその検査
3 緑内障における眼圧の重要性とその検査
4 緑内障の分類
5 緑内障の治療
第12章 視神経・視路疾患
1 視路の解剖
2 検査法
3 視神経疾患
4 視路の病変
第13章 小児の視機能と斜視・弱視
1 小児の眼の特性
2 両眼視機能
3 斜視
4 弱視
5 眼の先天異常
第14章 外眼筋疾患
1 外眼筋の作用
2 眼筋麻痺・眼球運動障害
3 眼振
第15章 眼窩疾患
1 眼窩の構造
2 臨床症状と病態
3 検査法
4 眼窩部の炎症性疾患
5 腫瘍性疾患および占拠性病変
6 血管異常
第16章 全身病と眼
1 循環系疾患
2 糖尿病
3 先天代謝異常
4 血液疾患と悪性腫瘍
5 内分泌疾患
6 ビタミン欠乏症
7 皮膚疾患
8 視路の障害と部位診断
9 膠原病と近縁疾患
10 感染症
11 医原性疾患・中毒
12 染色体異常
13 未熟児網膜症
14 筋・骨・結合織疾患
15 その他
第17章 外傷
1 鈍的外傷
2 刺創・裂傷・切創
3 異物
4 化学的損傷
5 物理的損傷
6 スポーツ眼外傷
7 交通外傷
資料集
主な点眼薬/眼科症候学/眼科で頻用される略語
1 視覚器の構成
2 眼球
3 視路
4 眼球付属器
5 眼の血管系
6 眼の生理
7 眼の器官発生
第2章 眼科診療の手順
1 眼疾患の問診の取り方,進め方
2 主訴から考えられる眼疾患
3 眼科診察と検査法の進め方
4 小児の眼科検査
5 救急受診時の初期対応
第3章 視機能とその検査
1 視力
2 視野
3 色覚
4 光覚
5 眼の屈折
6 調節
7 輻湊および開散
8 眼精疲労
9 瞳孔
10 ロービジョン
第4章 眼瞼疾患
1 眼瞼の構造
2 形態の異常
3 眼瞼の炎症
4 眼瞼の腫瘍
第5章 涙器疾患
1 涙器の構造と生理
2 涙器疾患の検査
3 涙道疾患
4 涙腺疾患
5 涙器の外傷
第6章 結膜疾患
1 結膜の構造
2 結膜の病像
3 アレルギー性結膜疾患
4 ウイルス感染症
5 細菌感染症ほか
6 その他
第7章 角膜・強膜疾患
1 角膜
2 強膜
第8章 ぶどう膜疾患
1 ぶどう膜の構造と機能
2 先天異常
3 ぶどう膜炎
4 腫瘍
5 その他
第9章 網膜硝子体疾患
1 網膜硝子体の解剖・生理
2 検査法
3 眼底疾患の光凝固
4 眼底像
5 主な眼底疾患
6 網膜疾患に対する治療
第10章 水晶体疾患
1 水晶体の構造と生理
2 細隙灯顕微鏡による水晶体の検査
3 白内障
4 水晶体偏位
5 水晶体疾患の手術療法
第11章 緑内障
1 緑内障の定義
2 緑内障性視神経症とその検査
3 緑内障における眼圧の重要性とその検査
4 緑内障の分類
5 緑内障の治療
第12章 視神経・視路疾患
1 視路の解剖
2 検査法
3 視神経疾患
4 視路の病変
第13章 小児の視機能と斜視・弱視
1 小児の眼の特性
2 両眼視機能
3 斜視
4 弱視
5 眼の先天異常
第14章 外眼筋疾患
1 外眼筋の作用
2 眼筋麻痺・眼球運動障害
3 眼振
第15章 眼窩疾患
1 眼窩の構造
2 臨床症状と病態
3 検査法
4 眼窩部の炎症性疾患
5 腫瘍性疾患および占拠性病変
6 血管異常
第16章 全身病と眼
1 循環系疾患
2 糖尿病
3 先天代謝異常
4 血液疾患と悪性腫瘍
5 内分泌疾患
6 ビタミン欠乏症
7 皮膚疾患
8 視路の障害と部位診断
9 膠原病と近縁疾患
10 感染症
11 医原性疾患・中毒
12 染色体異常
13 未熟児網膜症
14 筋・骨・結合織疾患
15 その他
第17章 外傷
1 鈍的外傷
2 刺創・裂傷・切創
3 異物
4 化学的損傷
5 物理的損傷
6 スポーツ眼外傷
7 交通外傷
資料集
主な点眼薬/眼科症候学/眼科で頻用される略語
改訂第13版 序
「眼」という感覚器の不思議
眼は、視覚(「見る」という感覚)機能を司るために進化した中枢神経組織である。日常生活における情報の8割は、視覚によってもたらされていると言われ、眼疾患によって、視機能を喪失することは、重大なクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の低下を招く。編者として、本書の読者に強調しておきたいのは、「“見える”という仕組みの精巧さ」であり、「学問として“見る”ことを研究する意義」である。
眼の組織と機能は、すべて「視覚」情報を効率的に受容し、高精度に認識するために収斂されている。光情報を受容するために、眼は、角膜・水晶体/硝子体・網膜などの透明で無血管の組織により構成されている。そのため、中枢神経(網膜)と血管を非侵襲的に観察することが可能である。このことは、眼科領域において、多彩な画像解析装置によるイメージング技術やレーザー療法が進化する理由ともなった。本書に掲載された多数の写真や画像は、眼科領域において発展したイメージング技術の成果である。また中枢神経である網膜視神経が、眼球という閉鎖された空間に位置している。眼科領域では、直接観察可能な眼を舞台として、精緻な顕微鏡手術が進歩することになった。点眼に加えて、眼内・眼周囲への局所投与などの直接的なドラッグデリバリーが可能であり、先進医療の臨床応用が積極的になされてきた。
さらに、眼内環境における免疫学的寛容が成立することが知られており、無血管組織であることも併せて、再生医療が積極的に臨床展開されてきた歴史がある。最も古典的な再生医療である角膜移植に始まり、上皮、実質、内皮などのパーツ移植の臨床展開から、最近注目されているiPS細胞やES細胞のトランスレーショナルリサーチまで、再生医療の重要な研究領域となっている。実際、iPS細胞の世界初の臨床応用は、眼科領域の治療として実施されたことは記憶に新しい。これらの最新の話題は、すべて本書を読んでいただければ、その精髄をご理解いただけるものと考えている。
『現代の眼科学』の優れた特長
本書の初版が発行されたのは昭和58年であり、現在に至るまで長い歳月を通じての切磋琢磨を経て、現在の第13版が完成している。その過程において、歴代の執筆陣が推敲を重ね、眼科学が日進月歩してきたことで積み重なってきた最新情報を取捨選択し、本書に相応しい最新の眼科知識をアップデートしてきた教科書であり続けてきた。
本書の読者として想定されているのは、医学部学生や臨床研究医が中心であるが、眼科専門医志向者、視能訓練士、実地医家などにも十分に読むだけの意味がある内容になっている。特に、本書の特長として強調したいのは、正統的な学問大系としての眼科学をわかりやすく解説していることである。またクオリティの高い写真や図表をできるだけ活用することで、効率的かつ直感的に、眼科学の全体を理解できるように工夫されている。各章の冒頭に「ESSENCE」として、簡潔に要点を把握できるように配置した。さらに学生・若手医師が、眼科学に興味を持つきっかけになってくれるように、国家試験過去問題を取捨選択して解説しつつ、執筆陣に選りすぐった最新の話題を「TOPICS」「COLUMN」でわかりやすく紹介していただいた。また今回の改訂では、新たに「生理」の項目を加えて、「第1章 解剖・生理・発生」の中に組み込んだ。また改訂12版で新設した「第13章 小児眼科」を、「第13章 小児の視機能と斜視・弱視」に変更し、疾患別の小児疾患は、理解しやすいように各章に移動させた。このように、今まで以上に読者にわかりやすいようにと考えて、今回の改訂作業を行った。
平成30年1月
編者
「眼」という感覚器の不思議
眼は、視覚(「見る」という感覚)機能を司るために進化した中枢神経組織である。日常生活における情報の8割は、視覚によってもたらされていると言われ、眼疾患によって、視機能を喪失することは、重大なクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の低下を招く。編者として、本書の読者に強調しておきたいのは、「“見える”という仕組みの精巧さ」であり、「学問として“見る”ことを研究する意義」である。
眼の組織と機能は、すべて「視覚」情報を効率的に受容し、高精度に認識するために収斂されている。光情報を受容するために、眼は、角膜・水晶体/硝子体・網膜などの透明で無血管の組織により構成されている。そのため、中枢神経(網膜)と血管を非侵襲的に観察することが可能である。このことは、眼科領域において、多彩な画像解析装置によるイメージング技術やレーザー療法が進化する理由ともなった。本書に掲載された多数の写真や画像は、眼科領域において発展したイメージング技術の成果である。また中枢神経である網膜視神経が、眼球という閉鎖された空間に位置している。眼科領域では、直接観察可能な眼を舞台として、精緻な顕微鏡手術が進歩することになった。点眼に加えて、眼内・眼周囲への局所投与などの直接的なドラッグデリバリーが可能であり、先進医療の臨床応用が積極的になされてきた。
さらに、眼内環境における免疫学的寛容が成立することが知られており、無血管組織であることも併せて、再生医療が積極的に臨床展開されてきた歴史がある。最も古典的な再生医療である角膜移植に始まり、上皮、実質、内皮などのパーツ移植の臨床展開から、最近注目されているiPS細胞やES細胞のトランスレーショナルリサーチまで、再生医療の重要な研究領域となっている。実際、iPS細胞の世界初の臨床応用は、眼科領域の治療として実施されたことは記憶に新しい。これらの最新の話題は、すべて本書を読んでいただければ、その精髄をご理解いただけるものと考えている。
『現代の眼科学』の優れた特長
本書の初版が発行されたのは昭和58年であり、現在に至るまで長い歳月を通じての切磋琢磨を経て、現在の第13版が完成している。その過程において、歴代の執筆陣が推敲を重ね、眼科学が日進月歩してきたことで積み重なってきた最新情報を取捨選択し、本書に相応しい最新の眼科知識をアップデートしてきた教科書であり続けてきた。
本書の読者として想定されているのは、医学部学生や臨床研究医が中心であるが、眼科専門医志向者、視能訓練士、実地医家などにも十分に読むだけの意味がある内容になっている。特に、本書の特長として強調したいのは、正統的な学問大系としての眼科学をわかりやすく解説していることである。またクオリティの高い写真や図表をできるだけ活用することで、効率的かつ直感的に、眼科学の全体を理解できるように工夫されている。各章の冒頭に「ESSENCE」として、簡潔に要点を把握できるように配置した。さらに学生・若手医師が、眼科学に興味を持つきっかけになってくれるように、国家試験過去問題を取捨選択して解説しつつ、執筆陣に選りすぐった最新の話題を「TOPICS」「COLUMN」でわかりやすく紹介していただいた。また今回の改訂では、新たに「生理」の項目を加えて、「第1章 解剖・生理・発生」の中に組み込んだ。また改訂12版で新設した「第13章 小児眼科」を、「第13章 小児の視機能と斜視・弱視」に変更し、疾患別の小児疾患は、理解しやすいように各章に移動させた。このように、今まで以上に読者にわかりやすいようにと考えて、今回の改訂作業を行った。
平成30年1月
編者