Copyright© KANEHARA & Co., LTD. All Rights Reserved.
患者さん向け耳鳴診療Q&A
専門家が心を込めて解説。あなたの耳鳴りの悩みを解消します!
耳鳴り診療のエキスパートたちによる患者さん向けの解説書が誕生しました。耳鳴り患者さんの抱く疑問などを、80のQ&Aにまとめました。耳鳴りのしくみ、検査・診断・治療、生活上の注意など、患者さんが持つあらゆる悩みに向き合います。効果の期待できる治療方法など、エビデンス(効果を示す証拠)をもとに丁寧に解説します。あなたの耳鳴りの悩みを解消するために、多くの専門家が力と知恵を寄せ合った渾身の1冊です。
本書の使い方
第1章 きこえの仕組みと耳鳴りについて
Q1-1 どうして私たちの耳に音は聞こえるのですか?
Q1-2 耳はどのような働きをしているのですか?
Q1-3 脳はきこえとどのように関わっているのですか?
Q1-4 耳鳴りとはどのような病気ですか?
Q1-5 聴覚過敏とはどのような病気ですか?
Q1-6 耳鳴りがする人,困っている人はどれくらいいますか?
Q1-7 耳鳴りになりやすい人はどんな人ですか?
第2章 耳鳴りの診断について
Q2-1 耳鳴りで病院にかかるときはどのようなことを伝えればよいですか?
Q2-2 耳鳴りの診断に必要な診察にはどのようなものがありますか?
Q2-3 耳鳴りの診断に必要な検査はどのようなもので、どのようなことがわかりますか?
Q2-4 耳鳴りの重症度の評価方法にはどのような検査がありますか?
第3章 耳鳴りの原因となる代表的な病気について
Q3-1 感音難聴とはどんな病気ですか?
Q3-2 加齢性難聴とはどんな病気ですか?
Q3-3 突発性難聴とはどんな病気ですか?
Q3-4 音響外傷とはどんな病気ですか?
Q3-5 急性低音障害型難聴とはどんな病気ですか?
Q3-6 メニエール病とはどんな病気ですか?
Q3-7 頭部外傷にどうして耳鳴りは生じるのですか?
Q3-8 薬剤性難聴とはどんな病気ですか?
Q3-9 心因性難聴とはどんな病気ですか?
Q3-10 伝音難聴とはどんな病気ですか?
Q3-11 耳硬化症とはどんな病気ですか?
Q3-12 慢性中耳炎とはどんな病気ですか?
Q3-13 中耳奇形とはどんな病気ですか?
Q3-14 聴神経腫瘍とはどんな病気ですか?
Q3-15 耳の手術をした場合にどうして耳鳴りが生じるのですか?
Q3-16 耳鳴りを起こす病気にはその他どのようなものがありますか?
第4章 耳鳴りの治療について
Q4-1 耳鳴りを完全に消すことはできますか?
Q4-2 耳鳴りの治療の目標はなんですか?
Q4-3 耳鳴りの治療にはどのようなものがありますか?
Q4-4 耳鳴りの教育的カウンセリングは耳鳴りに有効ですか?
Q4-5 耳鳴りの薬物療法にはどのようなものがありますか?
Q4-6 耳鳴りの音響療法はどのようなものがありますか?
Q4-7 耳鳴りの心理療法(精神療法)にはどのようなものがありますか?
Q4-8 耳鳴りは手術で治りますか?
Q4-9 耳鳴りの治療法のそれぞれの利点・欠点はなんですか?
Q4-10 耳鳴りの治療で生活の質は改善しますか?
第5章 耳鳴りの薬物療法について
Q5-1 耳鳴りの薬物療法の目的はなんですか?
Q5-2 耳鳴りにステロイドは有効ですか?
Q5-3 耳鳴りにビタミン剤は有効ですか?
Q5-4 耳鳴りに亜鉛・マンガンは有効ですか?
Q5-5 耳鳴りに向精神薬は有効ですか?
Q5-6 耳鳴りに血管拡張薬、抗凝血薬、血流改善薬は有効ですか?
Q5-7 耳鳴りに漢方薬は有効ですか?
第6章 耳鳴りの音響療法について
Q6-1 耳鳴りの音響療法とはどのような治療方法ですか?
Q6-2 環境音を聞くことは耳鳴りの治療に有効ですか?
Q6-3 耳鳴りの治療によい音にはどのような音がありますか?
Q6-4 耳鳴りのマスカー療法とはどんな治療方法ですか?
Q6-5 耳鳴りのTRTとはどのような治療方法ですか?
第7章 耳鳴りと補聴器、サウンドジェネレーターについて
Q7-1 補聴器とはどのようなものですか?
Q7-2 耳鳴りに補聴器は有効ですか?
Q7-3 補聴器はどのように購入すればよいですか?(補助について含む)
Q7-4 補聴器を購入したあとはどのように使えばよいですか?
Q7-5 耳鳴りの治療に使われるサウンドジェネレーターとはどのようなものですか?
Q7-6 サウンドジェネレーターは耳鳴りに有効ですか?
第8章 耳鳴りの心理療法(精神療法)について
Q8-1 耳鳴りの心理療法(精神療法)は有効ですか?
Q8-2 耳鳴りに対する認知行動療法とはどのようなものですか?
Q8-3 耳鳴りに対するバイオフィードバックとはどのようなものですか?
第9章 耳鳴りの手術療法について
Q9-1 どのような手術がありますか?
Q9-2 耳鳴りに人工内耳の手術は有効ですか?
第10章 耳鳴りに対するその他の治療について
Q10-1 耳鳴りに鍼の治療は有効ですか?
Q10-2 耳鳴りに有効な代替治療はありますか?
Q10-3 耳鳴りに有効なサプリメントや食品はありますか?
第11章 耳鳴りと同時におこる病気について
Q11-1 耳鳴りに併存する病気にはどのようなものがありますか?
Q11-2 うつ病と診断されました。治療はどのようなものがありますか?
Q11-3 不眠があります。治療はどのようなものがありますか?
Q11-4 不安があります。治療はどのようなものがありますか?
Q11-5 精神科にかかった方がよいといわれました。どうしたらよいですか?
第12章 耳鳴りを治りにくくする習慣について
Q12-1 耳鳴りが治りにくくなる原因にはどのようなものがありますか?
Q12-2 耳鳴りによる不安、うつ、ストレスが強いです。どうしたらよいですか?
Q12-3 不幸な出来事のあとに耳鳴りが発症しました。どうしたらよいですか?
Q12-4 耳鳴りがするかしないか気になって耳鳴りに耳をすませてしまいます。どうしたらよいですか?
Q12-5 耳鳴り日記はつけた方がよいですか?
Q12-6 耳鳴りの音が日によってかわるのが気になります。どうしたらよいですか?
第13章 耳鳴りによる生活上の問題について
Q13-1 耳鳴りがうるさくてよくきこえません。どうしたらよいですか?
Q13-2 耳鳴りで夜目が覚めるなど、よく眠れません。どうしたらよいですか?
Q13-3 耳鳴りで夜目が覚めてしまいます。どうしたらよいですか?
Q13-4 耳鳴りで日常生活が送れません。どうしたらよいですか?
第14章 耳鳴りに似た他の病気について
Q14-1 音が響いてしまいます。どうしたらよいですか?
Q14-2 耳鳴りが話しかけてきます。どうしたらよいですか?
日本語版Tinnitus Handicap Inventory (THI)新版
第1章 きこえの仕組みと耳鳴りについて
Q1-1 どうして私たちの耳に音は聞こえるのですか?
Q1-2 耳はどのような働きをしているのですか?
Q1-3 脳はきこえとどのように関わっているのですか?
Q1-4 耳鳴りとはどのような病気ですか?
Q1-5 聴覚過敏とはどのような病気ですか?
Q1-6 耳鳴りがする人,困っている人はどれくらいいますか?
Q1-7 耳鳴りになりやすい人はどんな人ですか?
第2章 耳鳴りの診断について
Q2-1 耳鳴りで病院にかかるときはどのようなことを伝えればよいですか?
Q2-2 耳鳴りの診断に必要な診察にはどのようなものがありますか?
Q2-3 耳鳴りの診断に必要な検査はどのようなもので、どのようなことがわかりますか?
Q2-4 耳鳴りの重症度の評価方法にはどのような検査がありますか?
第3章 耳鳴りの原因となる代表的な病気について
Q3-1 感音難聴とはどんな病気ですか?
Q3-2 加齢性難聴とはどんな病気ですか?
Q3-3 突発性難聴とはどんな病気ですか?
Q3-4 音響外傷とはどんな病気ですか?
Q3-5 急性低音障害型難聴とはどんな病気ですか?
Q3-6 メニエール病とはどんな病気ですか?
Q3-7 頭部外傷にどうして耳鳴りは生じるのですか?
Q3-8 薬剤性難聴とはどんな病気ですか?
Q3-9 心因性難聴とはどんな病気ですか?
Q3-10 伝音難聴とはどんな病気ですか?
Q3-11 耳硬化症とはどんな病気ですか?
Q3-12 慢性中耳炎とはどんな病気ですか?
Q3-13 中耳奇形とはどんな病気ですか?
Q3-14 聴神経腫瘍とはどんな病気ですか?
Q3-15 耳の手術をした場合にどうして耳鳴りが生じるのですか?
Q3-16 耳鳴りを起こす病気にはその他どのようなものがありますか?
第4章 耳鳴りの治療について
Q4-1 耳鳴りを完全に消すことはできますか?
Q4-2 耳鳴りの治療の目標はなんですか?
Q4-3 耳鳴りの治療にはどのようなものがありますか?
Q4-4 耳鳴りの教育的カウンセリングは耳鳴りに有効ですか?
Q4-5 耳鳴りの薬物療法にはどのようなものがありますか?
Q4-6 耳鳴りの音響療法はどのようなものがありますか?
Q4-7 耳鳴りの心理療法(精神療法)にはどのようなものがありますか?
Q4-8 耳鳴りは手術で治りますか?
Q4-9 耳鳴りの治療法のそれぞれの利点・欠点はなんですか?
Q4-10 耳鳴りの治療で生活の質は改善しますか?
第5章 耳鳴りの薬物療法について
Q5-1 耳鳴りの薬物療法の目的はなんですか?
Q5-2 耳鳴りにステロイドは有効ですか?
Q5-3 耳鳴りにビタミン剤は有効ですか?
Q5-4 耳鳴りに亜鉛・マンガンは有効ですか?
Q5-5 耳鳴りに向精神薬は有効ですか?
Q5-6 耳鳴りに血管拡張薬、抗凝血薬、血流改善薬は有効ですか?
Q5-7 耳鳴りに漢方薬は有効ですか?
第6章 耳鳴りの音響療法について
Q6-1 耳鳴りの音響療法とはどのような治療方法ですか?
Q6-2 環境音を聞くことは耳鳴りの治療に有効ですか?
Q6-3 耳鳴りの治療によい音にはどのような音がありますか?
Q6-4 耳鳴りのマスカー療法とはどんな治療方法ですか?
Q6-5 耳鳴りのTRTとはどのような治療方法ですか?
第7章 耳鳴りと補聴器、サウンドジェネレーターについて
Q7-1 補聴器とはどのようなものですか?
Q7-2 耳鳴りに補聴器は有効ですか?
Q7-3 補聴器はどのように購入すればよいですか?(補助について含む)
Q7-4 補聴器を購入したあとはどのように使えばよいですか?
Q7-5 耳鳴りの治療に使われるサウンドジェネレーターとはどのようなものですか?
Q7-6 サウンドジェネレーターは耳鳴りに有効ですか?
第8章 耳鳴りの心理療法(精神療法)について
Q8-1 耳鳴りの心理療法(精神療法)は有効ですか?
Q8-2 耳鳴りに対する認知行動療法とはどのようなものですか?
Q8-3 耳鳴りに対するバイオフィードバックとはどのようなものですか?
第9章 耳鳴りの手術療法について
Q9-1 どのような手術がありますか?
Q9-2 耳鳴りに人工内耳の手術は有効ですか?
第10章 耳鳴りに対するその他の治療について
Q10-1 耳鳴りに鍼の治療は有効ですか?
Q10-2 耳鳴りに有効な代替治療はありますか?
Q10-3 耳鳴りに有効なサプリメントや食品はありますか?
第11章 耳鳴りと同時におこる病気について
Q11-1 耳鳴りに併存する病気にはどのようなものがありますか?
Q11-2 うつ病と診断されました。治療はどのようなものがありますか?
Q11-3 不眠があります。治療はどのようなものがありますか?
Q11-4 不安があります。治療はどのようなものがありますか?
Q11-5 精神科にかかった方がよいといわれました。どうしたらよいですか?
第12章 耳鳴りを治りにくくする習慣について
Q12-1 耳鳴りが治りにくくなる原因にはどのようなものがありますか?
Q12-2 耳鳴りによる不安、うつ、ストレスが強いです。どうしたらよいですか?
Q12-3 不幸な出来事のあとに耳鳴りが発症しました。どうしたらよいですか?
Q12-4 耳鳴りがするかしないか気になって耳鳴りに耳をすませてしまいます。どうしたらよいですか?
Q12-5 耳鳴り日記はつけた方がよいですか?
Q12-6 耳鳴りの音が日によってかわるのが気になります。どうしたらよいですか?
第13章 耳鳴りによる生活上の問題について
Q13-1 耳鳴りがうるさくてよくきこえません。どうしたらよいですか?
Q13-2 耳鳴りで夜目が覚めるなど、よく眠れません。どうしたらよいですか?
Q13-3 耳鳴りで夜目が覚めてしまいます。どうしたらよいですか?
Q13-4 耳鳴りで日常生活が送れません。どうしたらよいですか?
第14章 耳鳴りに似た他の病気について
Q14-1 音が響いてしまいます。どうしたらよいですか?
Q14-2 耳鳴りが話しかけてきます。どうしたらよいですか?
日本語版Tinnitus Handicap Inventory (THI)新版
耳鳴りは、明らかな体外音源がないにもかかわらず感じる異常な音感覚です。耳鳴りの有病率は人口の15〜20%と言われ、65歳以上の高齢者では30%以上が耳鳴りで苦痛を感じています。高齢化や社会環境変化によるストレスにより、耳鳴りに悩む患者はますます増えることが予想されていますが、重度の耳鳴りはうつや不安、不眠などの精神障害を伴いやすく、高齢者の認知機能に影響することも指摘されています。
日本聴覚医学会は1984年に標準耳鳴検査法1984を作成しましたが、それ以降、耳鳴りの診療においてさまざまなエビデンスが出てきたため、ここ数年の間にアメリカ、ドイツ、オランダ、スウェーデンから耳鳴りの診療ガイドラインが発表されています。諸外国と本邦の医療の違い等から日本独自の耳鳴りの診療ガイドラインの作成が求められ、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)障害者対策総合研究開発事業「耳鳴診療ガイドラインの開発研究」が行われました。この事業では、エビデンスが確立されていない診療上のテーマを抽出してシステマティックレビューを実施し、その成果は日本における実臨床に合わせた『耳鳴診療ガイドライン2019年版』として2019年に刊行されました。ただ、このガイドラインは耳鳴りの診療に関わる医師および医療関係者に向けたもので、一般の人には理解が難しい内容です。本書はこのガイドラインの内容を患者さん向けにわかりやすく書き直したものです。
本書ではまず、聞こえと耳鳴りの仕組み、耳鳴りの診断、原因となる代表的な病気について解説し、その後に治療の総論、薬物治療、音響療法、補聴器・サウンドジェネレーター、心理療法などについて詳しく解説しています。また耳鳴りと併発しやすい病気、治りにくくする習慣、生活上の注意などについても触れています。
耳鳴りに悩む方が多いこともあり、巷にはエビデンスのない情報や誤った情報、効果が無いか不確かな治療の宣伝が溢れています。この患者さん向け耳鳴診療Q&Aが耳鳴りに悩む多くの患者さんの参考となり、福音となることを祈っています。
2021年4月
一般社団法人 日本聴覚医学会
理事長 山岨 達也
日本聴覚医学会は1984年に標準耳鳴検査法1984を作成しましたが、それ以降、耳鳴りの診療においてさまざまなエビデンスが出てきたため、ここ数年の間にアメリカ、ドイツ、オランダ、スウェーデンから耳鳴りの診療ガイドラインが発表されています。諸外国と本邦の医療の違い等から日本独自の耳鳴りの診療ガイドラインの作成が求められ、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)障害者対策総合研究開発事業「耳鳴診療ガイドラインの開発研究」が行われました。この事業では、エビデンスが確立されていない診療上のテーマを抽出してシステマティックレビューを実施し、その成果は日本における実臨床に合わせた『耳鳴診療ガイドライン2019年版』として2019年に刊行されました。ただ、このガイドラインは耳鳴りの診療に関わる医師および医療関係者に向けたもので、一般の人には理解が難しい内容です。本書はこのガイドラインの内容を患者さん向けにわかりやすく書き直したものです。
本書ではまず、聞こえと耳鳴りの仕組み、耳鳴りの診断、原因となる代表的な病気について解説し、その後に治療の総論、薬物治療、音響療法、補聴器・サウンドジェネレーター、心理療法などについて詳しく解説しています。また耳鳴りと併発しやすい病気、治りにくくする習慣、生活上の注意などについても触れています。
耳鳴りに悩む方が多いこともあり、巷にはエビデンスのない情報や誤った情報、効果が無いか不確かな治療の宣伝が溢れています。この患者さん向け耳鳴診療Q&Aが耳鳴りに悩む多くの患者さんの参考となり、福音となることを祈っています。
2021年4月
一般社団法人 日本聴覚医学会
理事長 山岨 達也
- 医書.jpで購入される方は
こちらから (外部サイトに移動します) - M2PLUSで購入される方は
こちらから (外部サイトに移動します)