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腎外傷診療ガイドライン 2016年版
学会初の外傷に関するガイドライン!疫学、診断、治療を網羅
本書は日本泌尿器科学会初の外傷診療ガイドラインで、日本初の単独臓器外傷に関するガイドラインでもあります。腎外傷は泌尿器科領域の外傷で最も頻度が高く、画像診断やinterventionalradiology(IVR)の進歩とともに非手術療法を選択する症例が多くなり、治療方針の標準化を目的とした本書を発刊するに至りました。疫学、診断、治療を網羅しており、泌尿器科医や救急医、外科医は必読の一冊です。
序
作成にあたって
ガイドライン総説−ガイドライン作成の経緯および手順−
CQ 1 わが国における受傷機転の特徴は?
CQ 2 腎外傷の診療に望ましい施設の要件は?
CQ 3 腎外傷の頻度と程度は?
CQ 4 腎外傷における他臓器合併損傷の頻度と程度は?
CQ 5 腎外傷および腎外傷診療の特徴とは?
CQ 6 腎外傷の損傷分類にはどのようなものがあるか? その有用性や問題点は?
CQ 7 腎外傷の診療に有用な臨床所見はどのようなものがあるか?
CQ 8 腎外傷の診療に有用な検査所見はどのようなものがあるか?
CQ 9 腎外傷の診療に有用な画像診断法はどのようなものがあるか?
CQ 10 腎外傷に対する保存的治療の適応と方法は?
CQ 11 腎外傷に伴う尿漏はドレナージが必要か?
CQ 12 腎外傷に対するTAEの適応は?
CQ 13 腎外傷に対するTAEの方法は?
CQ 14 腎外傷に対する開腹手術の適応は?
CQ 15 腎外傷に対する開腹手術の術式は?
CQ 16 腎外傷に伴う他臓器合併損傷に対する開腹時のrenal explorationの適応は?
CQ 17 腎外傷の診療における小児と成人との相違点は?
CQ 18 腎外傷に対する保存的治療の合併症にはどのようなものがあるか? その頻度、診断と、治療は?
CQ 19 腎外傷に対するTAEの合併症にはどのようなものがあるか? その頻度、診断と、治療は?
CQ 20 腎外傷に対する開腹手術の合併症にはどのようなものがあるか? その頻度、診断と、治療は?
作成にあたって
ガイドライン総説−ガイドライン作成の経緯および手順−
CQ 1 わが国における受傷機転の特徴は?
CQ 2 腎外傷の診療に望ましい施設の要件は?
CQ 3 腎外傷の頻度と程度は?
CQ 4 腎外傷における他臓器合併損傷の頻度と程度は?
CQ 5 腎外傷および腎外傷診療の特徴とは?
CQ 6 腎外傷の損傷分類にはどのようなものがあるか? その有用性や問題点は?
CQ 7 腎外傷の診療に有用な臨床所見はどのようなものがあるか?
CQ 8 腎外傷の診療に有用な検査所見はどのようなものがあるか?
CQ 9 腎外傷の診療に有用な画像診断法はどのようなものがあるか?
CQ 10 腎外傷に対する保存的治療の適応と方法は?
CQ 11 腎外傷に伴う尿漏はドレナージが必要か?
CQ 12 腎外傷に対するTAEの適応は?
CQ 13 腎外傷に対するTAEの方法は?
CQ 14 腎外傷に対する開腹手術の適応は?
CQ 15 腎外傷に対する開腹手術の術式は?
CQ 16 腎外傷に伴う他臓器合併損傷に対する開腹時のrenal explorationの適応は?
CQ 17 腎外傷の診療における小児と成人との相違点は?
CQ 18 腎外傷に対する保存的治療の合併症にはどのようなものがあるか? その頻度、診断と、治療は?
CQ 19 腎外傷に対するTAEの合併症にはどのようなものがあるか? その頻度、診断と、治療は?
CQ 20 腎外傷に対する開腹手術の合併症にはどのようなものがあるか? その頻度、診断と、治療は?
この度、『腎外傷診療ガイドライン』が刊行されることになりました。これまで日本泌尿器科学会では外傷に関連したガイドラインがありませんでしたが、日本泌尿器科学会専門領域委員会外傷・救急医療部会長 中島洋介先生を中心とした腎外傷診療ガイドライン作成委員会の先生方のご尽力により、腎外傷の疫学、診断、治療などに関連した様々な文献的考察に基づいた、すばらしいガイドラインができあがりました。腎外傷の診断、治療の変遷にしっかりと対応できており、すべてにおいて最新の情報が提供されており、泌尿器科医のみならず外傷を扱う救急医においても非常に役立つ内容となりました。
本ガイドラインが、先生方の日常診療の中で有効に活用されることを確信しております。なお、本ガイドラインは、日本泌尿器科学会公認の診療ガイドラインです。
2016年3月
日本泌尿器科学会理事長
藤澤 正人
作成にあたって
日本泌尿器科学会によりこのたび刊行された『腎外傷診療ガイドライン』は、単独臓器に関して編集されたわが国初のガイドラインとなります。
平成26年の交通事故死者数は4,113人であり、交通事故による死亡者数が近年減少を続けていますが、すべての原因による外傷死亡者数は年22,000名を超えるとされます。また、外傷は比較的若い世代がこうむる疾病であり、高齢化が進む昨今、若い世代の国民生産への寄与は益々大きくなると考えられ、外傷患者に対する診療の充実は極めて重要であります。
腎外傷は泌尿器科領域の外傷で最も頻度が高く、それ自体が救命のための即時手術の対象となることは比較的少ないですが、画像診断ならびにinterventional radiology(IVR)の進歩とともに非手術療法を選択する症例が多くなり、治療方針の標準化を目的としたガイドライン作成のニーズは高いと考えられます。わが国における外傷に関するガイドラインとしては『外傷初期診療ガイドライン−JATEC』が版を重ねておりますが、臓器別のガイドラインは発刊されておりません。
腎外傷に関するガイドラインは、海外では欧州泌尿器科学会、アメリカ泌尿器科学会などで出版されていますが、医療供給体制や医療経済が異なる現状を考えると、わが国独自のガイドラインを制定する意義があると考えます。
本ガイドラインの目的は、腎外傷の迅速かつ適正な診断と治療により、患者の救命のみならず損傷腎機能の温存と合併症を最小限にすることを求めることです。
なお、本ガイドラインは、あくまでも「わが国における現時点での標準的と考えられる診療法」を示したもので、強制力を持つものではありません。その使用に当たっては、患者・家族の個別性、医療機関の状況なども勘案して、医師が柔軟に使いこなすべきものと考えます。本ガイドラインが、泌尿器科医、救急医、一般外科医、外傷外科医、さらには一般医家の先生方の日常診療に役立つことを執筆者一同心より願っております。
今回の発刊に当たり、膨大な量の文献を吟味し、作成作業にあたっていただいた作成委員の先生方、司書の方々、作成業務全体をご指導いただいた長谷川友紀教授、事務局の皆様に厚く御礼申し上げます。さらに、本ガイドラインをご評価いただいた外部評価委員の先生方、および学会のガイドライン委員会の先生方にも感謝いたします。最後に、編集でご苦労をおかけした金原出版編集部の皆様に深甚なる感謝を申し上げます。
2016年1月
腎外傷診療ガイドライン作成委員長
日本泌尿器科学会専門領域委員会外傷・救急医療部会長
中島 洋介
本ガイドラインが、先生方の日常診療の中で有効に活用されることを確信しております。なお、本ガイドラインは、日本泌尿器科学会公認の診療ガイドラインです。
2016年3月
日本泌尿器科学会理事長
藤澤 正人
作成にあたって
日本泌尿器科学会によりこのたび刊行された『腎外傷診療ガイドライン』は、単独臓器に関して編集されたわが国初のガイドラインとなります。
平成26年の交通事故死者数は4,113人であり、交通事故による死亡者数が近年減少を続けていますが、すべての原因による外傷死亡者数は年22,000名を超えるとされます。また、外傷は比較的若い世代がこうむる疾病であり、高齢化が進む昨今、若い世代の国民生産への寄与は益々大きくなると考えられ、外傷患者に対する診療の充実は極めて重要であります。
腎外傷は泌尿器科領域の外傷で最も頻度が高く、それ自体が救命のための即時手術の対象となることは比較的少ないですが、画像診断ならびにinterventional radiology(IVR)の進歩とともに非手術療法を選択する症例が多くなり、治療方針の標準化を目的としたガイドライン作成のニーズは高いと考えられます。わが国における外傷に関するガイドラインとしては『外傷初期診療ガイドライン−JATEC』が版を重ねておりますが、臓器別のガイドラインは発刊されておりません。
腎外傷に関するガイドラインは、海外では欧州泌尿器科学会、アメリカ泌尿器科学会などで出版されていますが、医療供給体制や医療経済が異なる現状を考えると、わが国独自のガイドラインを制定する意義があると考えます。
本ガイドラインの目的は、腎外傷の迅速かつ適正な診断と治療により、患者の救命のみならず損傷腎機能の温存と合併症を最小限にすることを求めることです。
なお、本ガイドラインは、あくまでも「わが国における現時点での標準的と考えられる診療法」を示したもので、強制力を持つものではありません。その使用に当たっては、患者・家族の個別性、医療機関の状況なども勘案して、医師が柔軟に使いこなすべきものと考えます。本ガイドラインが、泌尿器科医、救急医、一般外科医、外傷外科医、さらには一般医家の先生方の日常診療に役立つことを執筆者一同心より願っております。
今回の発刊に当たり、膨大な量の文献を吟味し、作成作業にあたっていただいた作成委員の先生方、司書の方々、作成業務全体をご指導いただいた長谷川友紀教授、事務局の皆様に厚く御礼申し上げます。さらに、本ガイドラインをご評価いただいた外部評価委員の先生方、および学会のガイドライン委員会の先生方にも感謝いたします。最後に、編集でご苦労をおかけした金原出版編集部の皆様に深甚なる感謝を申し上げます。
2016年1月
腎外傷診療ガイドライン作成委員長
日本泌尿器科学会専門領域委員会外傷・救急医療部会長
中島 洋介