PT・OTのための画像のみかた 第2版

最近の国試傾向・指定規則の改正を踏まえ大幅アップデート!

監 修 山下 敏彦 / 下濱 俊
定 価 4,070円
(3,700円+税)
発行日 2019/12/20
ISBN 978-4-307-75057-8

B5判・340頁・図数:730枚・カラー図数:40枚

在庫状況 あり

最近の国試傾向や指定規則の改正を踏まえて全編の見直しを行い、中枢神経疾患に関する画像(MRI、MRA、CTなど)、内部障害に関する画像(消化管造影など)を大幅に追加。各種画像の撮像法・読影の基礎知識の解説や正常画像もより充実させた。初版同様、疾患の画像所見だけでなく、疾患の基礎知識(概念・臨床所見・治療)についても簡潔に解説。国試対策に加えて卒後臨床でも役立つPT・OT必携のテキスト。
第1章 撮像法と読影の基礎知識
X線の基礎知識
MRIの基礎知識
CTの基礎知識
SPECT・PETの基礎知識

第2章 中枢神経疾患
脳血管の基本解剖
■頭部の正常像
I.脳卒中
脳卒中総論
一過性脳虚血発作・脳梗塞
頭蓋内出血
脳内出血
くも膜下出血
II.脳血管異常
未破裂脳動脈瘤
もやもや病
静脈血栓症
脳血管奇形
動静脈奇形
海綿状奇形
III.脊髄血管疾患
脊髄梗塞
脊髄動静脈シャント
IV.頭部外傷
頭部外傷総論
脳挫傷・軸索損傷
急性硬膜外血腫
急性硬膜下血腫
慢性硬膜下血腫
V.脱髄・変性疾患
脱髄性疾患
多発性硬化症
視神経脊髄炎
急性散在性脳脊髄炎
変性疾患
脊髄小脳変性症
パーキンソン病
レビー小体型認知症
パーキンソンプラス症候群
認知症
特発性正常圧水頭症
脊髄空洞症
VI.脳腫瘍
聴神経鞘腫
下垂体腺腫
膠芽腫
転移性脳腫瘍
リハ介入のポイント

第3章 運動器疾患
I.脊椎疾患
■脊椎の正常像─頚椎・腰椎・仙骨
頚椎
頚椎椎間板ヘルニア
頚部脊椎症
頚椎後縦靱帯骨化症
環軸椎亜脱臼
腰椎
腰椎椎間板ヘルニア
腰部脊柱管狭窄症
腰椎分離症
化膿性脊椎炎
骨粗鬆症性椎体骨折
頚椎〜腰椎
脊柱側弯症
脊椎・脊髄損傷
脊椎腫瘍
脊髄腫瘍
II.上肢疾患
肩・上腕
■肩関節の正常像
肩関節周囲炎
肩腱板断裂
肩関節脱臼
肩鎖関節脱臼
上腕骨近位端骨折
肘・前腕
■肘関節の正常像
変形性肘関節症
野球肘
上腕骨顆上骨折
上腕骨外顆骨折
肘頭骨折
Monteggia骨折
手関節・手
■手関節の正常像
TFCC損傷
Kienbock病
橈骨遠位端骨折
舟状骨骨折
中手骨・指節骨骨折
III.下肢疾患
股関節・大腿
■股関節の正常像
変形性股関節症
大腿骨頭壊死(特発性大腿骨頭壊死)
Perthes病
大腿骨頭すべり症
大腿骨近位部骨折(頚部/転子部/転子下骨折)
骨盤骨折
膝・下腿
■膝関節の正常像
変形性膝関節症
前十字靱帯損傷
半月損傷
離断性骨軟骨炎
Osgood-Schlatter病
膝蓋骨骨折
脛骨近位部骨折
足関節・足
■足関節の正常像
扁平足
外反母趾
足関節靱帯損傷
足関節骨折
アキレス腱断裂
骨端症(Kohler病・Sever病・Freiberg病)
IV.関節リウマチ
関節リウマチ
関節リウマチと類似疾患(上肢・下肢)
V.骨腫瘍
骨腫瘍
骨腫瘍総論
骨肉腫
転移性骨腫瘍
リハ介入のポイント

第4章 神経筋疾患
■下肢筋・下肢の正常像
筋ジストロフィー
筋萎縮性側索硬化症
多発性筋炎・皮膚筋炎
リハ介入のポイント

第5章 呼吸器・循環器疾患
■呼吸器・循環器の正常像
肺炎
慢性閉塞性肺疾患
肺癌
心不全・肺水腫
気胸
胸水
リハ介入のポイント

第6章 消化器・泌尿器造影画像のみかた
消化管造影 ■消化器の正常像
泌尿器造影 ■泌尿器の正常像
リハ介入のポイント

文献
索引
第2版の序

 本書の初版が刊行された2015年から約4年が経過しました。本書は、整形外科医および放射線診断医による疾患と画像の解説に加え、理学療法士・作業療法士が「リハ介入のポイント」を簡潔に説明するという構成で、実臨床における有用性を高めることを特徴としました。また理学療法士・作業療法士国家試験への対策にも役立つよう配慮しました。幸いなことに、これまでに全国の多くのメディカルスタッフ養成大学・専門学校で教科書として採用していただきました。
 一方、昨今、理学療法士・作業療法士に対する画像に関する知識の要求度はさらに高まっており、国家試験においても問題の多様化・高度化の傾向がみられています。なかでも、中枢神経疾患に関するMRI、MRAなどの問題や、消化器造影など内部障害に関する問題の増加が特徴的です。
 このような状況に鑑み、この改訂第2版では中枢神経疾患、内部障害の画像診断に関する内容を大幅に増大させ、その執筆は札幌医科大学神経内科学講座ならびに救急医学講座のスタッフが中心となって担当しました。
 初版から継続して掲載した運動器疾患等の項目についても、全て執筆者による内容の更新や新知見の追加などバージョンアップを行いました。また最近の国家試験の出題傾向を分析し、疾患の取捨選択を行いました。第1章では、従来のMRIに加え、X線写真、CT、SPECT・PETに関しても撮像法と読影の基礎知識を解説しました。
 新たな息吹が吹き込まれた本書第2版は、国家試験対策のみならず、卒後臨床の様々な場面で役立つ充実した内容になっています。本書をさらに多くの方々の手に取っていただき、日常診療や学習のパートナーとして活用していただければ幸いです。

2019年12月
札幌医科大学医学部整形外科学講座 教授
山下 敏彦
札幌医科大学医学部神経内科学講座 教授
下濱 俊