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物理療法学 第3版
「物理療法学」をオールカラーで読みやすくアップデート!
監 修 | 松澤 正 / 江口 勝彦 |
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定 価 | 5,280円 (4,800円+税) |
発行日 | 2021/03/01 |
ISBN | 978-4-307-75063-9 |
B5判・340頁・図数:3枚・カラー図数:265枚
在庫状況 | あり |
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理学療法士として知っておくべき物理療法について基礎から解説。国家試験で必要な知識だけでなく、臨床の場で役立つ情報も盛り込み、それぞれにマークを付けてわかりやすく編集した。従来の章立てに加えて、第3版では「圧迫療法・ショックウェーブ療法」の章を新設。各章の「目標」や「セルフチェック」で予習・復習をサポート、巻末の「発展学習」では具体的な実習例を示した。オールカラーで紙面一新、卒前卒後教育に最適!
第1章 物理療法総論
1.理学療法とは
2.理学療法の分類
3.物理療法の位置づけ
4.物理療法の歴史
5.物理療法の原理と分類
6.物理療法の現状と展望
セルフチェック
第2章 物理療法におけるリスク管理
1.リスク管理の基礎
2.リスク管理の実際
セルフチェック
第3章 温熱療法
1.温熱療法とは
2.温熱の生理学
3.温熱(伝導熱)療法の実際
セルフチェック
第4章 寒冷療法
1.寒冷療法の概要
2.寒冷の生理学
3.寒冷療法の適応と禁忌
4.寒冷療法の実際
セルフチェック
第5章 電磁波療法I−高周波療法−
1.高周波の物理的基礎
2.超短波療法
3.極超短波療法
4.超短波療法・極超短波療法の適応と禁忌(温熱効果を求めるもの)
セルフチェック
第6章 電磁波療法II−光線療法−
1.光線療法
2.紫外線療法
3.赤外線療法
4.レーザー光線療法
セルフチェック
第7章 超音波治療
1.波動運動
2.超音波の発生原理
3.超音波の周波数・強度・断続(パルス)波
4.超音波の特徴
5.超音波の生理作用
6.超音波療法の実施方法
7.超音波療法の適応と禁忌
8.超音波療法のエビデンス
セルフチェック
第8章 電気療法
1.電気療法とは
2.電気の基礎
3.電気生理学
4.電気刺激療法の基礎
5.電気刺激療法の実際
セルフチェック
第9章 水治療法
1.水治療法とは
2.水の物理的特性
3.水の生理学的作用と効果
4.水治療法の実際
5.水治療法の適応と禁忌
6.水治療法の治療指針
7.水治療法機器の清掃方法
セルフチェック
第10章 牽引療法
1.牽引療法の基礎
2.牽引療法の種類と分類
3.脊椎牽引療法の生理的作用
4.頸椎牽引の実際
5.腰椎牽引の実際
セルフチェック
参考:力とは何か
第11章 圧迫療法・ショックウェーブ療法
I.圧迫療法
1.圧迫療法の基礎
2.圧迫療法の生理学的効果
3.圧迫療法の適応と禁忌
4.圧迫療法の実際
II.ショックウェーブ療法
1.ショックウェーブ療法の基礎
2.ショックウェーブ療法の生理的作用
3.ショックウェーブ療法の適応と禁忌
4.ショックウェーブ療法の実際
セルフチェック
第12章 マッサージ
1.マッサージの基礎
2.マッサージの基本手技
3.適応と禁忌および注意事項
4.身体各部のマッサージ手技
セルフチェック
第13章 ケーススタディ
1.臨床思考過程
2.モダリティの選択基準
3.疼痛の治療
A.亜急性期から回復期の頸椎症
B.腰痛症
C.変形性股関節症
D.変形性膝関節症
E.前十字靱帯損傷
F.骨折
G.関節リウマチ
H.五十肩
I.テニス肘
4.末梢神経麻痺の治療(橈骨骨神経麻痺)
5.筋緊張の治療(脳卒中片麻痺の治療)
6.熱傷
発展学習
1.ホットパック療法前後における皮膚温の変化
2.血圧ならびに脈拍に与える寒冷の影響
3.極超短波療法「温熱感覚の確認および人工電磁波環境の測定」
4.最小紅斑量テスト「ホット・クオーツ発生装置を用いた紫外線による紅斑測定法」
5.超音波療法「BNR、キャビテーションの観察、出力強度の推測」
6.電気刺激療法「単極通電法と双極通電法のモーターポイントにおける筋収縮作用―周波数、極性に注目して」
7.S-D曲線測定法「S-D曲線からクロナキシーを求めよう」
8.神経伝導速度とM波の測定
9.牽引療法「アネロイド式血圧計を用いた腰椎牽引肢位における腰椎前彎度の測定」
1.理学療法とは
2.理学療法の分類
3.物理療法の位置づけ
4.物理療法の歴史
5.物理療法の原理と分類
6.物理療法の現状と展望
セルフチェック
第2章 物理療法におけるリスク管理
1.リスク管理の基礎
2.リスク管理の実際
セルフチェック
第3章 温熱療法
1.温熱療法とは
2.温熱の生理学
3.温熱(伝導熱)療法の実際
セルフチェック
第4章 寒冷療法
1.寒冷療法の概要
2.寒冷の生理学
3.寒冷療法の適応と禁忌
4.寒冷療法の実際
セルフチェック
第5章 電磁波療法I−高周波療法−
1.高周波の物理的基礎
2.超短波療法
3.極超短波療法
4.超短波療法・極超短波療法の適応と禁忌(温熱効果を求めるもの)
セルフチェック
第6章 電磁波療法II−光線療法−
1.光線療法
2.紫外線療法
3.赤外線療法
4.レーザー光線療法
セルフチェック
第7章 超音波治療
1.波動運動
2.超音波の発生原理
3.超音波の周波数・強度・断続(パルス)波
4.超音波の特徴
5.超音波の生理作用
6.超音波療法の実施方法
7.超音波療法の適応と禁忌
8.超音波療法のエビデンス
セルフチェック
第8章 電気療法
1.電気療法とは
2.電気の基礎
3.電気生理学
4.電気刺激療法の基礎
5.電気刺激療法の実際
セルフチェック
第9章 水治療法
1.水治療法とは
2.水の物理的特性
3.水の生理学的作用と効果
4.水治療法の実際
5.水治療法の適応と禁忌
6.水治療法の治療指針
7.水治療法機器の清掃方法
セルフチェック
第10章 牽引療法
1.牽引療法の基礎
2.牽引療法の種類と分類
3.脊椎牽引療法の生理的作用
4.頸椎牽引の実際
5.腰椎牽引の実際
セルフチェック
参考:力とは何か
第11章 圧迫療法・ショックウェーブ療法
I.圧迫療法
1.圧迫療法の基礎
2.圧迫療法の生理学的効果
3.圧迫療法の適応と禁忌
4.圧迫療法の実際
II.ショックウェーブ療法
1.ショックウェーブ療法の基礎
2.ショックウェーブ療法の生理的作用
3.ショックウェーブ療法の適応と禁忌
4.ショックウェーブ療法の実際
セルフチェック
第12章 マッサージ
1.マッサージの基礎
2.マッサージの基本手技
3.適応と禁忌および注意事項
4.身体各部のマッサージ手技
セルフチェック
第13章 ケーススタディ
1.臨床思考過程
2.モダリティの選択基準
3.疼痛の治療
A.亜急性期から回復期の頸椎症
B.腰痛症
C.変形性股関節症
D.変形性膝関節症
E.前十字靱帯損傷
F.骨折
G.関節リウマチ
H.五十肩
I.テニス肘
4.末梢神経麻痺の治療(橈骨骨神経麻痺)
5.筋緊張の治療(脳卒中片麻痺の治療)
6.熱傷
発展学習
1.ホットパック療法前後における皮膚温の変化
2.血圧ならびに脈拍に与える寒冷の影響
3.極超短波療法「温熱感覚の確認および人工電磁波環境の測定」
4.最小紅斑量テスト「ホット・クオーツ発生装置を用いた紫外線による紅斑測定法」
5.超音波療法「BNR、キャビテーションの観察、出力強度の推測」
6.電気刺激療法「単極通電法と双極通電法のモーターポイントにおける筋収縮作用―周波数、極性に注目して」
7.S-D曲線測定法「S-D曲線からクロナキシーを求めよう」
8.神経伝導速度とM波の測定
9.牽引療法「アネロイド式血圧計を用いた腰椎牽引肢位における腰椎前彎度の測定」
2008年の初版から12年、第2版の改訂から7年が経ちました。この間、理学療法士のみならず作業療法士養成コースでも教科書として採用していただき、教育の一端に資することができたことに感謝いたします。
純粋科学の物理学は、この10年間で「ヒッグス粒子の発見」(2012)、「重力波の検出」(2015)、「ブラックホールの影を観測(撮影)」(2019)など、「長年の研究の積み重ねが実った10年」でした。さまざまな科学の進歩が、新たな治療法につながるには多くの時間を要します。「物理療法」には大きな変化はありませんが、多くの研究者と治療機器メーカーの努力により、日々、「より安全で効果の高い治療法・治療機器」に洗練されてきています。
一方、2019年には約20年ぶりに「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則」と「理学療法士作業療法士養成施設指導ガイドライン」の一部が改正され、物理療法学教育にも変化がみられました。「教育上必要な機械器具」から概観すると、超短波治療器が新たに加えられたことと、電気刺激治療器が「20人に1台」から「4種」と種類数の規定が加わったことが大きなポイントです。
今回の改訂では上記改正等を踏まえ、第8章「電気療法」に創傷治療で効果の高い「高電圧パルス電流療法」と「微弱電流刺激(マイクロカレント)療法」を追加しました。さらに、新章として疼痛治療の新しいモダリティを含む「圧迫療法・ショックウェーブ療法」を加えました。
体裁では、多くの要望に応え、フルカラー、1段組としました。前版で好評だった「到達目標」、「行動目標」、「キーワード」、「セルフチェック」、「アイコン」はそのまま踏襲しました。アイコンは数を増やし、前版の“高度な内容”に加え、“エビデンスなど学術的な内容”、“国家試験の出題頻度が高い部分”、“臨床的な内容”のアイコンを採用し、さらに利用しやすいものを目指しました。
初版の序に「物理療法は運動療法の効果を高めるための補助手段、傍系として軽んじられている現実」と記していますが、実際、多くの臨床家から「物理療法はほとんど使っていない」、「助手に任せている」という声が聞かれます。その根底には「物理療法の理解不足」があるようです。物理療法は適切に用いれば非常に効果の高い治療法ですので、臨床における実践書として多くの医療関連職種の皆様に活用していただければ幸いです。
最後に、種々のご意見を頂いた読者諸氏、各著者、そしてコロナ禍の中、遅筆でご心配をおかけした金原出版編集部のご協力に心より感謝申し上げます。引き続き、読者諸氏には、ご批判、ご教示いただけるようお願い申し上げます。
2021年1月
松澤 正
江口 勝彦
純粋科学の物理学は、この10年間で「ヒッグス粒子の発見」(2012)、「重力波の検出」(2015)、「ブラックホールの影を観測(撮影)」(2019)など、「長年の研究の積み重ねが実った10年」でした。さまざまな科学の進歩が、新たな治療法につながるには多くの時間を要します。「物理療法」には大きな変化はありませんが、多くの研究者と治療機器メーカーの努力により、日々、「より安全で効果の高い治療法・治療機器」に洗練されてきています。
一方、2019年には約20年ぶりに「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則」と「理学療法士作業療法士養成施設指導ガイドライン」の一部が改正され、物理療法学教育にも変化がみられました。「教育上必要な機械器具」から概観すると、超短波治療器が新たに加えられたことと、電気刺激治療器が「20人に1台」から「4種」と種類数の規定が加わったことが大きなポイントです。
今回の改訂では上記改正等を踏まえ、第8章「電気療法」に創傷治療で効果の高い「高電圧パルス電流療法」と「微弱電流刺激(マイクロカレント)療法」を追加しました。さらに、新章として疼痛治療の新しいモダリティを含む「圧迫療法・ショックウェーブ療法」を加えました。
体裁では、多くの要望に応え、フルカラー、1段組としました。前版で好評だった「到達目標」、「行動目標」、「キーワード」、「セルフチェック」、「アイコン」はそのまま踏襲しました。アイコンは数を増やし、前版の“高度な内容”に加え、“エビデンスなど学術的な内容”、“国家試験の出題頻度が高い部分”、“臨床的な内容”のアイコンを採用し、さらに利用しやすいものを目指しました。
初版の序に「物理療法は運動療法の効果を高めるための補助手段、傍系として軽んじられている現実」と記していますが、実際、多くの臨床家から「物理療法はほとんど使っていない」、「助手に任せている」という声が聞かれます。その根底には「物理療法の理解不足」があるようです。物理療法は適切に用いれば非常に効果の高い治療法ですので、臨床における実践書として多くの医療関連職種の皆様に活用していただければ幸いです。
最後に、種々のご意見を頂いた読者諸氏、各著者、そしてコロナ禍の中、遅筆でご心配をおかけした金原出版編集部のご協力に心より感謝申し上げます。引き続き、読者諸氏には、ご批判、ご教示いただけるようお願い申し上げます。
2021年1月
松澤 正
江口 勝彦