PT・OTのための臨床技能とOSCE 機能障害・能力低下への介入編 第2版 [Web動画付き]

臨床実習前後の評価、「標準化された技能」の修得のために。

監 修 才藤 栄一
編 集 金田 嘉清 / 冨田 昌夫 / 大塚 圭 / 鈴木 由佳理
谷川 広樹
吉田 太樹
前田 晃子
鈴木 めぐみ
松田 文浩
藤村 健太
土山 和大
櫻井 宏明
定 価 6,050円
(5,500円+税)
発行日 2022/04/20
ISBN 978-4-307-75067-7

A4判・344頁・図数:266枚

在庫状況 あり

「機能障害・能力低下への介入編」待望の改訂!視覚的な理解を促す豊富な写真、採点者・模擬患者の注意点などの特長はそのままに、内容の刷新を図った。好評のweb動画もアップデートし、分析・介入のポイントをより理解しやすいものとなった。指定規則改定により臨床実習前後の評価が必修化され、OSCEの重要性が増すなか、臨床家を目指す学生のみならず、養成校教員、臨床実習指導者まで必読の1冊となった。


【Web動画配信サービス】
●本書では、動画を計45本収載しています。
●各課題内のQRコードを読み込むことにより、お手持ちの端末(スマートフォン、タブレット)で視聴できます。
●動画は、金原出版の読者サポートページからもアクセスできます。本書に記載の「パスワード」を入力してログインしてください。

【関連書籍】コミュニケーションと介助・検査測定編 第2版補訂版
客観的臨床能力試験 (OSCE) とは
1 療法士の臨床教育の展望
2 COSPIRE ─療法士が生まれる場のあり方
3 OSCEの概要
4 OSCEの実施における要点

機能障害・能力低下に対する介入技能習得のための確認事項
1 運動と動作
2 機能障害と能力低下に対する介入─運動学習を中心に
3 動作分析

レベル3 機能障害に対する介入技能
1 関節可動域運動
2 筋力増強運動
3 促通手技
4 振り子運動
5 部分荷重練習
6 物理療法
7 呼吸練習・排痰手技
8 構音練習
9 摂食嚥下練習

レベル4 能力低下に対する介入技能
1 能動性を引き出すポジショニング
2 起き上がり
3 起立・着座
4 移乗
5 車椅子駆動
6 歩行
7 食事
8 更衣(上衣)
9 更衣(下衣)

巻末付録
ルーブリック評価表
索引

はじめに

 藤田医科大学リハビリテーション部門では、2017年、「PT・OTのための臨床技能とOSCE機能障害・能力低下への介入編」を「PT・OTのための臨床技能とOSCE コミュニケーションと介助・検査測定編」に引き続いて出版しました。ありがたいことに、両書とも多くの養成校に採用頂いてきました。
以降、臨床実習や療法士の技能に関する質向上の重要性が広く認識されるようになり、2019年には19年ぶりに改訂された理学療法士作業療法士養成施設指定規則において「臨床実習前及び臨床実習後の評価」への言及がなされ、本書の意義がさらに認められるようになってきました。
この度、2019年「コミュニケーションと介助・検査測定編」改訂版に続き、本書のアップデート版である第2版を上梓致します。本書では、課題と採点基準、動画コンテンツについて改善を図りました。さらに、採点法については、ルーブリック形式に適合した採点シートをダウンロードできるようにしました。このシートは、教員の採点だけではなく、学生の自己評価にも役立てられるものです。ぜひ、ご活用いただければと思います。さらに、皆様にとって本書が、理学療法と作業療法の技能とは何かを考えなおす一助となれば嬉しい限りです。
2019年、新型コロナウィルスが世界で猛威を振るい、社会環境が激変し、私たちの行動にも大きな影響を与えました。悪いことばかりではなく、良いこともいくつもありました。身近なところでは、オンラインのインフラ整備が加速し、遠隔による会議や講義が日常になりました。そして、これらの変化は、我々の活動や行動の適応性についても色々なアイデアを与えてくれました。
時を進めて、近い将来、ロボットや人工知能に囲まれた世界がやってきます。私たちは、これらのテクノロジーの中にあって、理学療法と作業療法がどのように変わっていくか、あるいは、変えていくか、楽しみにしています。その頃には、本書もきっと違った姿になって皆様の前にあるでしょう。

2021年11月1日
藤田医科大学 最高顧問
才藤 栄一